「女子プロレス=アイドルっぽいを覆したい」WWEで進化したSareeeが日本復帰で見せたい闘い (4ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【「女子プロレス=アイドルみたい」を覆したい】

――並々ならぬ決意で日本に戻ってきたのですね。その復帰戦は5月16日新宿FACEで行なわれる自主興行ですが、そこで見せたい「自分が信じるプロレス」とは?

Sareee:今は日本で、女子プロレスの認知度が上がってきています。それは本当に素晴らしいことだと思うし、嬉しいことです。ただ、「今の女子プロレスって、アイドルみたいだね」と思っている人が多いとも感じているので、それを覆したい。もちろんカワイイやキレイも大事だけど、その前に「"闘い"を見せないといけない」と私は考えています。

――自主興行ということは、出場選手もSareee選手が選んだんですか?

Sareee:そうですね。こちらからオファーさせていただきました。私自身の相手は、橋本千紘選手。シングルマッチです。帰国を決めてから「闘うなら橋本千紘しかいない」と思っていました。

 橋本選手は誰がどう見ても「プロレスラー」。彼女はセンダイガールズプロレスリングという団体を引っ張る"柱"ですし、今の女子プロレス界で一番強いのは橋本選手だと思っています。私も「女子プロレス界の柱」になりたいし、なるべきだと思っているので橋本選手には負けられない。彼女とシングルで闘うのは約3年ぶりですが、リング上で"会話"をしたいと思います。

――さらに先の話になりますが、橋本選手以外で闘いたいレスラーはいますか?

Sareee:いっぱいいます。私が日本にいなかった2年間で、みんな成長して強くなっているはず。そんな中で、プロレスに対してしっかりとした思いを持っている選手と闘いたいです。

――最後に5.16新宿FACE大会に向けて、ファンの方々にひと言お願いします。

Sareee:WWEで私なりにいろんなものを吸収してきたつもりだし、誰に何と言われようがアメリカに行ったことを後悔はしていません。この2年間はすべてがプラスだったと思うので、みなさんにパワーアップした新しいSareeeを披露したいです。

 まさにアントニオ猪木さんの"闘魂"というか、魂を込めて闘っている姿が一番心に響くと思うし、嘘がないと思う。みなさんに本物のプロレスを感じてもらいたいです。そして、女子プロレスの未来が明るいことを見せていきたいですね。

【プロフィール】
■Sareee

1996年3月31日、東京都板橋区生まれ。158cm、60kg。中学卒業後の2011年4月17日、ワールド女子プロレス・ディアナ旗揚げ戦でプロレスデビュー。2014年4月20日、初タイトルJWP認定ジュニア王座&POP王座を戴冠。2018年7月22日、井上京子に勝利し第8代W.W.W.D世界シングル王者に。同年12月20日、アジャコングに敗れて王座から陥落するも、翌年5月12日に王座を奪還。同年6月8日にはW.W.W.D世界シングル選手権&センダイガールズワールドチャンピオンシップ2冠女王となる。2020年2月、世界最高峰の米プロレス団体「WWE入団」を発表。コロナ禍の影響で約1年遅れで渡米し、新リングネームSarray(サレイ)としてWWE・NXTでデビュー。2023年3月9日、WWEを契約満了で退団して日本での活動することが発表された。
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【大会情報】
自主興行「Sareee-ISM」

◆日程:2023年5月16日(火)/開場18:00/開始19:00
◆場所:東京・新宿FACE

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