BreakingDown6の注目度は過去最高。朝倉未来が「今までで1番酷かった」という女性オーディション参加者、THE OUTSIDERとの対抗戦も話題に (2ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • photo by BreakingDown

『THE OUTSIDER』vs『BreakingDown』の対抗戦が実現

 朝倉未来が「世代によっては刺さる」と語った今大会の柱企画が、『THE OUTSIDER』と『BreakingDown』による6対6の対抗戦。『THE OUTSIDER』は、元プロレスラー・前田日明氏がプロデュースする格闘技イベントで、第1回大会が開催されたのは2008年。「不良達ヨ、覚醒セヨ」をキャッチコピーに、暴走族やチーマーといった血気盛んな男たちが全国から集い、熱い戦いを繰り広げた。朝倉兄弟が世に出るきっかけとなった大会でもあり、『THE OUTSIDER』でチャンピオンとなったことが後の『RIZIN』出場の足掛かりとなった。

 多くの格闘技大会で解説を務め、『BreakingDown5』では審査員を務めた大沢ケンジ氏(和術慧舟會HEARTS主宰)は、「『THE OUTSIDER』のいいところを抽出して、SNS時代にうまくマッチングさせたのが『BreakingDown』で、いわば令和版『THE OUTSIDER』だ」と語る。

 Fグループでは『THE OUTSIDER』代表の中の5人が登場した。朝倉未来が「僕自身(にとっても)スター選手だった方々」というのは、 "キング・オブ・アウトサイダー"啓之輔(65-70Kg級初代・第4代王者)、"濱の狂犬"黒石高大、"ハマの勇二"高垣勇二、"三副神の人柱力"萩原裕介、朝倉未来と1勝1敗の樋口武大(60-65kg級第2代・第4代王者)。そしてもうひとり、Lグループで参加した"インテリジェンスタイガー"秀虎。秀虎は、啓之輔にKO勝利したこともある実力者である。この6人が対抗戦に臨む。

 中でも注目は、大将戦の位置づけになるであろう啓之輔vs飯田将成。BreakingDown勢の飯田は、元プロボクサーで日本ウェルター級10位という実績を持つ。『BreakingDown5』で初参戦し、日本拳法出身で『BreakingDown』の常連、にっけん君をわずか18秒でKOしたことで脚光を浴びた。

 お互いの実力を知る者同士だからなのか、オーディションでは煽り合うこともなく、未来が啓之輔に対して「飯田さんとどうですか?」と提案すると、啓之輔は「いいねぇ」と承諾。互いの印象について、啓之輔は「強いと思いますよ」と実力を認め、前回大会で啓之輔戦を望んでいた飯田は「戦えるなら嬉しい」と語った。朝倉未来も「面白いカードですね」と期待を寄せている。

 啓之輔vs飯田将成を含め、『THE OUTSIDER』vs『BreakingDown』のラインナップは次の通りだ。

◆萩原裕介vsジョリー(『安保瑠輝也チャンネル』のメンバーで、前回はチョン・ツーウェイに判定勝ち)

◆樋口武大vs勾配ニキ(前回大会での活躍が認められ、朝倉海に弟子入り)

◆高垣 勇二vs山川そうき(少林寺拳法で全国優勝、BreakingDownで2連勝)

◆黒石高大vsこめお(BreakingDownで1勝1敗)

◆秀虎vs川島悠汰(BreakingDown全大会出場。5勝1敗)

 啓之輔は、10月27日、自身のインスタグラムに『チームアウトサイダー』と題した写真を公開。所属ジムの『TEAM YMC 栃木』で、樋口、萩原と共に練習した様子が伺える。黒石が「7年(格闘技を)やってない」と語るように、『THE OUTSIDER』勢はブランクをどこまで埋められるかが勝敗のポイントになりそうだ。

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