矢地祐介は「自分の可能性をまだ信じてる」。夢のUFC参戦を目指し、シン・ヤッチくんは「今、格闘技がすごく楽しい」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

――格闘技の向き合い方、考え方は変わってきましたか?

「少し前までは何もできていなかったのに、ある程度のところまで行けちゃった。それがよくなかったですね。今はいろんな技術を学んで、格闘家っぽくなってきてます(笑)。格闘技を競技として、スポーツとして捉えられるようになってきた。状況に合わせてどうするかを頭でちゃんと理解して、理論的に格闘技を理解し始めたというか......とにかく今はすごく楽しいです」

――「お祭り男」と言われる矢地選手でも、気分が落ち込んだり不安になったりすることもあると思います。そういう時の回復方法などはあるんですか?

「俺は運動したらすぐポジティブになれる人間なんで(笑)。グスタボ戦に負けた時も、直後は落ち込みましたけど、練習したら大丈夫。1週間くらい練習を休んで、その間に落ち込んで、練習が始まったらもう『次に向けて』っていう感じです」

――グスタボ戦後は、YouTubeでも共演した金原正徳選手が控室に入ってきて「やるしかねーんだよ」と言葉をかけていましたね。

「ホント、周りにいい先輩がたくさんいますね。そういう人たちの言葉を聞いて、糧にしている感じです。青木真也さん、金原さんとか、すごい選手たちばかりで説得力がすごい。俺が今経験していることを、とうの昔に経験していて、しかも現役で強いですから」

――練習環境が変化し、進化した自分を"ブランニューヤッチくん"と呼んでいましたが、さらに進化した新たな矢地選手のキャッチコピーはありますか?

「なんでしょうね......"シン・ヤッチくん"じゃないですか?『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』に続いて、シン・ヤッチくん。ベタなのしか思いつかないっすよ(笑)。とにかく、進化した姿を福岡で見せられたらいいなと思います!」

「今、格闘技が楽しい」と笑顔を見せた矢地選手。再起を賭けた10月23日の『RIZIN.39』で『シン・ヤッチくん』が見せる戦いに期待したい。

【プロフィール】
◆矢地祐介(やち・ゆうすけ)
1990年5月13日生まれ、東京都出身。中学3年から格闘技を習い始め、2009年4月の修斗でプロデビュー。2012年11月に修斗環太平洋ライト級王座を獲得。グアムの総合格闘技団体PXCにも参戦し、2015年にはフェザー級のタイトルを手にした。2016年末のRIZINデビュー戦を1ラウンド19秒KO勝利で飾り、そこから5連勝。その後は外国人選手を相手に苦しい戦いも多くなったが、2020年12月から練習環境を新たに、進化を目指す。成績は23勝13敗。

Twitter:@usk_yachi>> Instagram:usk_yachi>>

◆『湘南美容クリニック presents RIZIN.39』

日時:10月23日(日) 12:30開場 / 14:00開始

詳細はこちら>>

◆YouTubeチャンネル

「矢地祐介 Yusuke Yachi」はこちら>>

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