那須川天心vs武尊を語る格闘技好き芸人・鬼越の坂井。注目の若手や「大谷翔平くらいすごい」最強の選手も挙げた (4ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • スエイシナオヨシ●撮影 Photo by Sueishi Naoyoshi

今後注目の選手は?

――「THE MATCH」は、キックボクシングだけでなく、格闘技界のひとつの"区切り"だったようにも感じます。坂井さんが今後に注目する選手はいますか?

「少しベタかもしれませんが、日本人ではどちらも修斗の世界王者である平良達郎選手(フライ級)と西川大和選手(ライト級)がどこまでいけるのか楽しみですね。22歳の平良選手は今年2月にUFCと契約を結んで、5月に初出場・初勝利。UFCで厳しい戦いが続く日本人選手の"希望の光"になっています。

 修斗史上最年少(18歳)で世界王者になった西川選手は、あの青木真也選手に堂々と対戦要求できるのがすごい。39歳の大先輩に『アイツが嫌いだ』と言わせる19歳の未来、楽しみしかないですよ。

 あと、もうひとりは木下憂朔(ゆうさく)選手。彼も平良選手と同じ22歳で、ウェルター級でメチャクチャ強いサウスポーの選手です。PANCRASEやRIZINでも戦っていて打撃も強い。ウェルター級は激戦区ですけど、UFCの登竜門『コンテンダーシリーズ』にも出場しますから、かなり将来性があるんじゃないかと思います」

――日本人以外では?

「なんといっても世界最強の男、フランシス・ガヌー(現UFC世界ヘビー級王者)でしょう。35歳で、あとどのくらいMMAをやるのか、ボクシングのビッグマッチで稼ぎたいのか(WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリーとの対戦が噂されている)。どちらにせよ、結局はガヌーを見ろ、世界最強を見ろということですね。

 彼は26歳の時、フランスでボクシングを学んで成功を掴むために、出身地のカメルーンから死にかけながらサハラ砂漠を越え、手漕ぎボートで海を渡ったという逸話もあります。そして格闘技をやってすぐに頭角を現すなど、経歴を含めてもっと日本人もガヌーを面白がれると思います。

 昨年は大谷翔平選手と2ショット写真を撮ってましたが、ガヌーも大谷選手くらいすごい。ただ、アフリカにはまだまだ"宝"がいると思うんです。カマル・ウスマン、イズラエル・アデサニヤ、ガヌーの『アフリカ三銃士』に続く選手がどんどん出てくるはずです。UFCがもっと日本で広まれば、もっとRIZINも楽しめると思うので、日本の格闘技ファンにも注目してほしいです」

(後編:「ケンカマッチ」ベスト5を厳選。PRIDE、K-1、UFCのどつき合いナンバーワンは?>>)

【プロフィール】
■坂井良多(さかい・りょうた)
1985年12月27日生まれ、長野県出身。NSC東京校の15期生で、2010年5月に現在の相方、金ちゃんと「鬼越トマホーク」を結成した。金ちゃんとケンカを始め、それを止めに入った人物に暴言を吐く"ケンカ芸"などで人気に。テレビ出演だけでなく、YouTubeにも活躍の場を広げている。

(取材協力:吉本興業株式会社)

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