超レアな三沢光晴のサインも。プロレス大好き芸人が明かす収集時の裏話 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文・撮影 text & photo by Ozaki Mugiko

――天龍さんはそういった男気溢れるエピソードがたくさんありそうですね。

宮澤 天龍さんが引退ロードで「KAIENTAI DOJO(現2AW)」の試合に出たことがあるんです。ブルー・フィールド(現2AWスクエア)は千葉の小さな会場ですから、KAIENTAI DOJOのファンからすれば「ここに天龍さんが来てくれんの!?」となったでしょうね。その時も僕はサインをもらったんですけど、天龍さんの車が発車した瞬間、拍手が起こりました。きっと、「よく来てくれました!」という思いからでしょうね。

――天龍さんはどうだったかわかりませんが、プロレスカードを持っていくと、選手もびっくりしませんか?

宮澤 それはあります。男子のプロレスカードの発売は10年くらい前に止まっちゃっているので、どのカードを持っていっても懐かしいようで。「これ懐かしいなあ!」って言いながら、みなさん喜んでサインを書いてくれます。

【最高レスラー#2】三沢光晴

――2人目は三沢さんですか。三沢さんのサイン、羨ましいです!

宮澤 三沢さんは基本的に、ひとりにサインをしちゃうとみんなに書かないといけないから「ごめんね」という方なんです。途中で切り上げて、もらえる人ともらえない人が出ちゃうのも悪いということなんですが、それが僕は素敵だなと思うんですよ。

――でも、今回持ってきていただいたファイルを見ると、結構サインをもらえていますね。特に印象的な1枚は?

宮澤 2008年にリアルジャパン後楽園ホール大会で「初代タイガーマスク&ウルティモ・ドラゴンvs三沢光晴&鈴木鼓太郎」という試合があったんです。初代(佐山聡)と2代目タイガーマスクの三沢さんが初対決するという。それで僕はいつものように会場の外で出待ちをしていたんですが、三沢さん目当てで100人くらいファンの方がいました。

 僕は長年の経験から、三沢さんが出てきた瞬間に頼みにいっても「ごめんね」と言われちゃうのがわかっていたので、離れたところで静観していたんです。そうしたら、三沢さんが僕のほうに向かって歩いてくるんですよ。「なんだ?」と思ったら、僕の横に止まっていたのが三沢さんの車だったんです。三沢さんがドアを開けた瞬間に、イチかバチかで「すみません、サインってダメですか?」と聞いたら、「本当はひとり書くとあれだけど......」と言いながら書いてくれました。

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