内山高志、山中慎介が伝説に。
2016年、ファン待望のカードは?

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

2016年の日本ボクシング界を占う@後編

 現在、9人もの世界チャンピオンを擁する日本男子プロボクシング界。彼らは1年間で2~3試合ほど戦うため、次から次へと世界戦が行なわれている印象が強い。そのなかでも特に注目したいカードはどんな組み合わせなのか――。2016年に実現しそうな世界的ビッグマッチ、そしてファンが待ち望む対戦カードを紹介する。

「2016年の日本ボクシング界を占う@前編」はこちら>>>

「バンタム級で敵なし」と高い評価を受ける山中慎介「バンタム級で敵なし」と高い評価を受ける山中慎介「来年は、ボクシング人生でもっとも変化の大きな1年になる」

 WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者(※)内山高志(36歳/ワタナベ)は、昨年末にそう語った。そんな内山の次戦の対戦相手とウワサされるのが、元WBA世界フェザー級スーパー王者のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)だ。

 27戦 26勝(21KO)1分のレコードを誇るウォータースは、2014年10月には世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)にKO勝ちするなど、"アックスマン(斬首人)"の異名を誇るハードパンチャー。内山は具志堅用高の持つ世界王座連続防衛の日本記録13回にあと2つと迫るが、「勝てそうな選手だけと戦って更新する記録には価値は見出せない」と断言するだけに、申し分ない対戦相手だ。

※スーパー王者=世界王者より上位のポジションとして、組織団体が協議により認定した称号。

 昨年11月にラスベガスで行なわれ、多くの米メディアが「年間最高試合」に選出した三浦隆司(31歳/帝拳)とフランシスコ・バルガス(メキシコ)とのWBCスーパーフェザー級タイトルマッチ。この試合で三浦は残念ながら敗れたが、リターンマッチが実現すれば大きな話題となるのは間違いない。また、その勝者と内山が統一戦を行なえば、待望のビッグマッチとなるだろう。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る