【ボクシング】何人いるのか。日本人の現役世界王者を整理してみた (2ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 3人のうち、八重樫と木村は大学時代からのライバルであり、木村は2011年に田口と対戦して負傷TKO負けを喫した因縁がある。105ポンド(約47.6キロ)~108ポンド(約48.9キロ)で争われるこの階級は、かつては具志堅用高が活躍するなど、小柄な日本人ボクサーが多く集まる。

 一方、2014年2月にWBA世界ライトフライ級王座を返上し、昨年4月にファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)に判定勝ちを収めてWBA世界フライ級王者となったのが井岡一翔(26歳/井岡)だ。世界最速のプロ18戦目で3階級制覇(過去もうひとつはWBA・WBC世界ミニマム級)を達成した井岡は、大晦日にレベコとリマッチを行なって今度はTKO勝ちを収め、今なお進化中であることを印象づけた。

 4階級制覇を達成した日本人選手は、いまだ誕生していない。昨年10月に亀田興毅(過去にWBA世界ライトフライ級・WBC世界フライ級・WBA世界バンタム級)が日本初の快挙に挑んだものの、判定負けを喫して現役引退を表明した。その亀田に引導を渡し、名前を広く知らしめたのがWBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(35歳/ワタナベ)だ。

 また、河野と同じ階級には、2012年のプロデビューから9戦9勝(8KO)という驚異の成績を更新し続ける井上尚弥(22歳/大橋)がWBO世界スーパーフライ級王者として君臨する。プロ6戦目でWBC世界ライトフライ級王者となり、2014年12月のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦で2階級制覇を果たした井上だったが、その試合で右拳を痛め、昨年は1試合にとどまった。

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