【水球】中国撃破でリオへ!日本代表を強くした「秘策&完全拘束」
12月20日、長い停滞期に終わりを告げる瞬間が訪れた。選手だけではなく、コーチも含めた全員がプールに飛び込み、抱き合い、その喜びに酔いしれる。
厳しい合宿を乗り越え、チームをまとめた志水祐介キャプテン「つらい、苦しい思いをしてきた歴史があり、今日のこの日を迎えられて本当にうれしい。本当に選手たちはよくやってくれました」
この日、1984年ロサンゼルス五輪以来、32年ぶりとなるオリンピックへの切符を手にした男子水球日本代表チーム、通称"ポセイドンジャパン"を率いる大本洋嗣ヘッドコーチ(HC)は、大きなプレッシャーを抱えて戦ってきた選手たちにねぎらいの言葉をかけた。
12月16日から中国・佛山(ぶつざん)で行なわれていた、水球競技のリオデジャネイロ五輪アジア大陸予選。この大陸予選で五輪に出場できるのは、1位の国のみ。ライバルは、アジア王者のカザフスタン、そしてこれまで幾度となく死闘を繰り広げてきた中国だった。
大会2日目、秘策である"パスライン・ディフェンス"でカザフスタンとの対戦を迎えた日本は先制を許したものの、ポイントゲッターの竹井昂司や足立聖弥を中心にゴールを奪い、第1ピリオドで3点のリードを手にする。中盤から終盤にかけて、激しい反撃に追い詰められながらも、最後はなんとか1点差で王者カザフスタンを下した。
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