女子バレーのユース日本代表で石川真佑らと戦った野中瑠衣 夢のA代表入りに「え、私でいいの?」 (3ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text & photo by Sakaguchi Kosuke

【アンダーカテゴリーの代表で石川真佑らとプレー】

――中学からユース女子日本代表(U-18)入りを果たし、国際大会も経験しています。

「アジアユース女子選手権大会は中国、(高校1年生時の)世界ユースはアルゼンチンでの開催でしたね。特にアルゼンチンは、現地に着くまでが長くて......。それに当時は、実家を離れる機会がなかったので、世界ユースでは何日かホームシックになっていました(笑)」

――当時のアンダーエイジカテゴリー日本代表には、石川真佑選手や山田二千華選手、中川つかさ選手ら、のちにA代表に入る選手が揃っていました。

「個性的な選手の集まりでした。候補合宿の時点で、全国の名だたる高校からメンバーが集まっていたので、私自身は孤独感といいますか、引け目を感じていました。ですが、最終メンバーに選ばれたことで、『少しは認められたのかな。仲間に入ることができたんだ』って。上手な選手たちと一緒にプレーできることが、何よりも刺激になりました」

――その上のカテゴリーであるジュニア日本代表(U-19、U-20)では、メンバー外で悔しい思いをされたと思います。

「もちろん悔しい気持ちでいっぱいでしたが、わりと冷静に受け止めていました。その時点の実力でいえば、私以外のメンバーのほうが世界で結果を残せることがわかっていましたから。一方で、『その選手たちに負けないぞ』という気持ちも湧き上がってきました。もし選ばれていたら、『今の力で大丈夫なんだ』と思ってしまっていたかもしれません」

――ジュニア日本代表の落選で、目標がブレることはなかったですか?

「日本代表になる、という思いは変わりませんでしたね。仲のいい同級生たちが選ばれていましたが、『自分は、自分』と胸に思いを秘めて励んでいました」

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