『ハイキュー!!』の魅力と好きな選手をVリーガー鍋谷友理枝が熱弁! 自身の移籍先のチームは「音駒と共通点がある」 (4ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei

――続いては、鍋谷さんの新シーズンについてお聞きします。10月から始まるVリーグに向けて心境はいかがでしょうか。

鍋谷 新たなチーム(トヨタ車体クインシーズ)での出発となりますが、これで3チーム目になります。年齢を重ねるごとにチーム内での役割も変化していますが、スタートでプレーできるかどうかは別として、ベテランとしてチームをどのように支えられるかが重要になります。

 烏野でいえば主将の澤村大地さん(3年)や菅原さんのような、経験豊富で落ちつきのある先輩たちが後輩に与えていた安心感や信頼感を、私も後輩たちに与えられたらと思っています。

――新チームのトヨタ車体クインシーズは、どんなチームカラーですか?

鍋谷 非常に若く、エネルギーに満ちています。昨季まで敵チームとして対戦した時も、活気と粘り強さに驚かされました。レシーブをなかなか落とさないですし、練習の様子を見ていても精神力の強さを感じます。

――ちなみに、『ハイキュー!!』のチームでいえば、どのチームに似ていると感じますか?

鍋谷 そうですね......粘り強さに関しては音駒に近いと思います。普段の明るさやチームの雰囲気は烏野に似ていますが、音駒の組織的なディフェンスも共通点があるように感じますね。

――鍋谷選手は、バレーボール選手としての未来像をどう描かれていますか?

鍋谷 選手生命はあまり長くないことは自覚しています。ただ、私がチームにいてよかった、と思ってもらえる選手でありたい。プレーだけでなく、コート外でも安心感や影響力を持っていたいですね。バレーの技術やプレー以外でも、ひとりの人間としていい影響を与えられる選手になりたいです。

――経験を重ね、バレーボールの奥深さを楽しんでいるのですね。

鍋谷 私は今シーズンで、Vリーガーとして12年目を迎えます。若い頃は思い切りバレーに打ち込んでいましたが、多くのプレーの機会を得る中で、うまくいく時もいかない時もあり、バレーの難しさを身をもって感じてきました。

 ただ、その難しさの中に楽しさも存在します。新しいチームに移籍し、異なるプレースタイルに適応するのは簡単ではないですが、そのプロセスが新たな楽しみとなっています。うまく機能する方法を学び、バレーの新たな魅力を感じながら、選手として味わえる時間を大切に過ごしています。その結果として、チームの力になれるよう頑張りたいです。

【プロフィール】

鍋谷友理枝(なべや・ゆりえ)

1993年生まれ、東京都大田区出身。両親の影響でバレーボールを始める。東九州龍谷高校時代には春高バレーでMVPを獲得。卒業後、デンソーエアリービーズに入部。2021年にPFUブルーキャッツに移籍。2022-23シーズンはVリーグ栄誉賞を受賞し、今シーズンからはトヨタ車体クインシーズでプレーする。日本代表としては2012年にメンバーに選出され、2016年リオ五輪出場を果たした。

【2023-24 V.LEAGUE トヨタ車体クインシーズ ホームでの開幕戦】

●2023年11月4日(土) パークアリーナ小牧
トヨタ車体クインシーズ vs. NECレッドロケッツ
●2023年11月5日(日) パークアリーナ小牧
トヨタ車体クインシーズ vs. デンソーエアリービーズ

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