女子バレー日本が2つの「攻撃の弱点」を克服しW杯4連勝 パリ五輪に向け「ヤマ場」のトルコ、ブラジル戦へ (3ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki
  • photo by 長田洋平/アフロスポーツ

 今の日本は、この数年の中で最も完成度が高いチームと言っても過言ではない。

 焦点は、眞鍋政義監督が「ヤマ場」と表現する、9月22日からの最後の3連戦をいかに戦うか、だ。世界的なアタッカーであるブリット・ヘルボッツが来日していないベルギーには確実に勝ちたい。その上で、パリへの2つの椅子をトルコ、ブラジルと争うことになるだろう。

 ネーションズリーグを制したトルコ、百戦錬磨のブラジル相手には、これまでの4戦のような戦いにはならないはずだ。当然、日本の攻撃の選択肢を狭めるべくサーブでさらなるプレッシャーをかけてくるだろうし、ブロックの圧力もこれまでの比にならないだろう。トルコの二枚看板であるメリッサ・バルガスとエブラル・カラクルト、ブラジルのガブリエラ・ギマラエス(通称ガビ)やタイーザ・メネセスといった、高い攻撃力を持つ選手を封じるのも簡単ではない。

 しかし、今の日本ならそれさえもやってのけるかもしれない。それだけの期待を抱かせるチームに仕上がっている。強く、たくましく進化を遂げた日本には、どんな結末が待っているだろうか。

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