【石川祐希・独占インタビュー】「本当にあと一歩」だったプレーオフ準決勝敗退に感じた手応え 3位決定戦へ「もっとチームを助けたい」 (2ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki
  • Photo by PA Images/アフロ

【「次は大丈夫」来季の目標は優勝】

――準決勝で敗れたとはいえ、ペルージャに勝ち、昨季王者を土俵際まで追い詰めました。チームとして成長や手ごたえを感じたのはどういうところでしょうか?

「プレーオフが始まってから明らかにパフォーマンスが変わってきたし、チームとしても機能するようになっていました。個人としても勝負できていた。約4週間で計10戦やって、疲れもあったけど悪くないクオリティで勝負ができました。

 ペルージャ、チビタノーバはうまくメンバーチェンジしながらやっていましたが、僕たちは後半はずっと固定のメンバーでした。その中でも接戦を繰り広げられていたので、そこには成長を感じました」

――チームとしても個人としても、階段をひとつ上がれたという手応えもあるのではないでしょうか?

「その感じはあります。ペルージャに勝ち、チビタノーバとも5戦目までもつれ込んで、最後も僅差の試合でした。『本当にあと一歩だな』と感じましたし、どこが勝ってもおかしくないという試合はできたと思います。結果は望むものではなかったですけど、自分たちの思い描いた戦いはできました」

――決勝進出や優勝も遠い目標ではなく、手が届きそうなところまで来ました。

「決勝に手がかかっていたけど、自ら手放してしまった感じです。チビタノーバは去年勝っている選手がコートに5人いたので、その経験の差が出たのかなと思います。なので、次にやるときは大丈夫。来季の目標は決勝に行って優勝することしかありません」

――チビタノーバとの第4戦の4連続サービスエースは圧巻でした。

「その日の午前中の練習では、約15本のサーブを打って10本くらいミスしました。でも、やるべきことはわかっていたので、それができれば問題ないと思っていました。試合前の公式練習でトスを少し高く上げること、落ちてくるボールを打つのではなく、自らボールを打ちにいくことを意識する、というちょっとした感覚を修正しました。会場はホームでもあったので、サーブが打ちやすいというのも大きかったです」

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