ボディアップした坂口佳穂。ビーチバレー開幕戦は手応え十分 (3ページ目)

  • 小崎仁久●文 text by Kosaki Yoshihisa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 それでも、第2セットは挽回。終盤に坂口のブロックも決まり出して、23-21と接戦をモノにした。が、ファイナルセットではまたも風に翻弄された。レシーブミス、サーブミスが目立ち、勝負どころで連続失点。9-15でセットを落とし、試合もセットカウント1-2で敗れた。坂口が振り返る。

「ミスが多くて、自分たちのやりたいことが全然できなかった。もっと風を読んで、頭を使ってプレーできるようにならないと……」

 このオフ、沖縄、ロサンゼルスで長期合宿を敢行。ハードなトレーニングを連日消化し、決勝トーナメントに進めるだけの実力をつけてきた。それだけに、坂口には悔しさが募る。

 昨季の成績からすれば、決して悪くない結果だが、「負けたあとに『収穫』とか聞かれても……」と、言葉に窮して表情を曇らせた。

 ともあれ、坂口の体格はひと回り大きくなって、スパイクの決定率も確実に上がっている。強化に取り組んでいるブロックも、「日増しによくなっている」と、パートナーを組む鈴木が称える。

 ペアとしても、劣勢になるとズルズルと失点を重ねてしまう面が改善されつつある。敗れた第2試合でも、先にセットを取られながら、続くセットで追いついた。あっさりと敗れることなく、巻き返すだけの力をつけてきたのは確かだ。

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