【バレー】久光製薬のリーグ3連覇を阻むダークホースは?

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Kazunori

 V・プレミアリーグ女子のファイナル6が先週末開幕した。今年度から導入された勝ち点制で、レギュラーラウンド上位6チームがこのプレーオフに進み、7・8位のチームは入れ替え戦に回った。

レギュラーラウンド5位から逆転優勝を狙う 東レのエース・木村沙織レギュラーラウンド5位から逆転優勝を狙う 東レのエース・木村沙織

 レギュラーラウンドトップは、3連覇のかかる久光製薬スプリングスだ。通算で2位のNECに7ポイント差を付け、「消化試合をなくす」ことを目的の一つとしたポイントシステムも、こと久光に関していえば関係がなかった。助っ人外国人選手であるミハイロビッチが、なかなか日本のバレーになじめなくてレギュラーに定着できなくても、純日本人のメンバーで首位をひた走ってきたわけだ。

 就任以来、優勝街道を突き進む中田久美監督は言う。

「勝ち続けることに対するプレッシャー? ないと言ったら嘘になります。でも、これはしょうがないです。逆にプレッシャーのない試合はつまらない。ですから、選手たちもこれから成長していくために、このプレッシャーをどう自分たちの力に変えていくかが大事。しっかりと戦って欲しいし、それを私がどれだけサポートできるかですね。

 短期決戦の難しさは......正直、私は神様でもないし、預言者でもないからわからない。21試合レギュラーラウンドを通して戦ってみて分かったのは、何でも起こりえるということ。『絶対』はないということです。ただ、挑戦し続けることをあきらめることだけは、私は許さない。選手たちがコートで、どう表現してくれるのかが楽しみですね」

 久光製薬には、全日本女子のレセプション(サーブレシーブ)の要である新鍋理沙の他、サウスポーのポイントゲッター・長岡望悠(みゆ)、バックアタックが魅力の石井優希など、全日本の主力ががっちりとコートを固めている。ファイナル6の初戦でも岡山を3-1で破り、貫禄を見せつけた。

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