大坂なおみが快勝発進。全仏以来、夢舞台での試合に「すごく緊張した」

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • photo by JMPA

 東京五輪のシンボル、聖火台の点火者となった女子テニスの大坂なおみが25日、炎天下のコートで躍動した。夢舞台と公言していた初めてのオリンピックで鄭賽賽(ジェン・サイサイ=中国)を6-1、6-4のストレートで下し、初戦突破を果たした。

東京五輪で初戦を快勝した大坂なおみ東京五輪で初戦を快勝した大坂なおみ

 有明テニスの森で行なわれた女子シングルス1回戦。途中棄権した全仏オープン以来、約2ヶ月ぶりの実戦だった。真っ赤なウエアに赤色のサンバイザー、左胸には日の丸。編み込んだカラフルな髪を揺らし、ボールを追い、力強いショットを放った。

 世界ランキングは、大坂の2位に対し、相手は52位。それでも手を抜くことはなく、気力充実のようだった。ショットが決まれば、「カモン!」と鋭い声を発した。プレーに集中している証左だろう。

 第1セットを取ったあとの休憩の際、スイカで糖分と水分を補給した。第2セットは相手の反撃に少し手を焼いたが、実力の差を見せつけた。

 試合が終わると、いつものごとく、観客が誰もいないスタンドに向け、律儀に白いラケットを振った。

 運営側の配慮だろう、試合後はテレビ取材のあと、海外メディア、日本人メディアと分け、それぞれ人数を制限してミックスゾーンで囲み取材が実施された。

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