【テニス】「トップ10に戻る自信はある」。2016年、ラオニッチの逆襲宣言 (3ページ目)

  • 神 仁司●文 text by Ko Hitoshi
  • 山本雷太●写真 photo by Yamamoto Raita

同世代の錦織とのライバル関係を楽しみながら、ジョコビッチやフェデラーらを破って、新しい歴史を作りたいという野望をラオニッチは抱いている。

「ベストプレーヤーたちと競い合う中で、自分たちの方が若いから、時間の流れを自分たちのアドバンテージにできる。ランキングをここまで上げてきたし、ノバク、ロジャー、ラファ、マリーに対して今より向上するためには何をすべきかを学んで、特にグランドスラムで安定した成績を残したい」

上の世代が衰えないと同時に、下の世代からの突き上げもある。19歳のボルナ・チョリッチ(44位)や、20歳のニック・キリオス(30位)、18歳のアレクサンダー・ズべレフ(83位)といった若い選手たちの台頭もあり、ラオニッチの競争心をさらに刺激している。

「彼らが出てきて、おもしろい時期だと思う。いいプレーをして、経験を積みつつある。彼らが上達するのをチェックしているし、ここ数年でどうなるか楽しみだよ」

 15年シーズンは力を十分に出し切れなかったラオニッチは、1月3日に開幕する16年シーズンを心待ちにしている。

「今年、改めて学んだことは、まずは健康であること。そしてグランドスラムで大きな結果を出したい。15年は残念ながらあまりいい状態で戦えなかったので、16年は巻き返したいね」

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