【テニス】トップ10も視野に。錦織圭が狙う2012年最高の締め括り (3ページ目)

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi
  • photo by Ko Hitoshi

 また、昨年パリでは初戦敗退だったため、今年パリで好成績を収めることができれば、ポイントの上積みができる。たとえ今季中が無理でも、来季にトップ10入りへの足がかりをつくれるはずだ。

 これから錦織が、トップ10を目指すために、年間9回あるマスターズ1000大会で安定した成績を残しつつ、そのどこかで優勝することが目標だろう。かつてノバク・ジョコビッチ(2位、セルビア)やアンディ・マリー(3位、イギリス)は、マスターズで初優勝した後に、グランドスラム初制覇を成し遂げており、錦織にも同じステップを踏める資質が十分あるはずだ。

 ただ、それには来季こそケガをしないで、フルシーズン戦える強い体を完成させたい。

「ケガはつきものだと思うけど、もっと体を鍛えて、ケガのないテニス生活を送られれば、もっとランキングも上がると思う。それが今の課題です」

 残るシーズンに向けて、ジャパンオープンでの優勝が錦織にとって追い風となり、さらなる飛躍を期待せずにはいられない。

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