ラグビー明治大100代目主将・廣瀬雄也が語る『前へ』の重み「支えてくれる言葉」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

 まだ課題がいっぱいあるので、伸びシロもある。絶対、帝京大を超えられると思っています。早稲田大戦は後半にトライを取られたところは、相手のうまさもありましたが、自分たちからディフェンスシステムを崩してしまった。もう一回、そこを再確認して、自分たちがやってきたことを80分間出せれば、怖いチームはいないかな」

── 新チームが始動した時から、神鳥裕之監督は動けて接点・セットプレーも強い「ハイブリット重戦車」を掲げていましたね。

「あれだけFWが前に出られれば、BKも楽。また、BKもただ横に回すだけじゃなくて、CTB平翔太(2年/東福岡)とか山田歩季(3年/京都成章)が縦に突いていた。

 BKのテーマは、相手の脅威になるという意味の「デストロイ」と、しっかりスペースを突いて外に展開する「スマート」を掲げています。それができていたので、相手にすごくプレッシャーを与えていた。(早稲田戦で最大点差を)41-3まで持っていけたのは帝京大にもできないと思うので、それは自信を持っていい」

── 最後は帝京大に勝って大学選手権を終わりたい気持ちが強い?

「そうですね。今季、唯一勝ってないし、昨季の春から勝てていない。帝京大を超えないといけないと思っているし、明治の全員がそこをターゲットしている。

 ただ、帝京大と対戦するには決勝進出がマストですが、帝京大に執着し続けると足もとをすくわれてしまう。昨季は年越しできていないので(準々決勝で早稲田大に負けて敗退)、一瞬一瞬、まずは目の前の課題を見つけて最後は決勝で帝京大と対戦したい」

── 創部100周年のキャプテンを務めてきて、どう感じていますか?

「巡り合わせですが、地球上で僕にしかない立場です。全然そんな器じゃなかったですが、同期のみんなに任されたので、その期待に応えないといけない。

 でも100周年だからということではなく、明治は毎年、優勝を狙っています。SH福田健太さん(トヨタヴェルブリッツ)の代で22年ぶりに優勝しましたが、スター軍団だったNo.8箸本龍雅さん(東京サンゴリアス)の代でも優勝できなかった。昨季もメンバーが揃っていたけど、年越しできなかった。

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