リーチ マイケルが語るセカンドキャリア「もし引退したら...」日本ラグビー協会の会長就任は「まだ先の話」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

── 過去の話も聞かせてください。リーチ選手は東海大の同級生だった女性と結婚したあと、2013年に日本国籍を取得。日本の高校・大学を卒業し、日本代表キャップを持っていても、当時は外国人枠での出場でした。帰化は出場機会を増やすためだったのでしょうか?

「もちろんそれもありましたが、一番は『覚悟を決めたから』です。銀行に口座を作ったり、家を買ったりするにしても、日本国籍があるだけでだいぶ違いますよね。海外から日本に戻ってきた時も、空港で(入国審査で)並ばなくていいですし(苦笑)。

 15歳で来日し、もともと日本に長くいようとは思っていたけど、引退したらニュージーランドに帰ろうと思っていました。ですが、日本代表に選んでもらい、東芝ブレイブルーパス東京でプレーするようになり、(日本人女性と)結婚したことで、ニュージーランドに帰っていても日本に戻りたくなった。だから『日本にずっと住もう』と思って帰化を決断したんです」

── ちなみに好きな日本食は?

「(府中の練習場近くにある食事処)『ますだや』も好きですが......やっぱりトンカツ屋『とんきち』のカツカレーかな! カツがすごく大きくて、ずっと探していた味なんです。遠征などで海外に行ったら(思い出して)食べたくなります(笑)」

── 日本ラグビーの現状についても話を聞かせてください。リーグワンでは外国籍でも日本に5年住んで日本代表資格を得たらカテゴリーA(日本人と同じ扱い)となり、試合に出場しやすくなりました。それにより、逆に日本人選手が試合に出づらくなっている状況について、どう思われますか?

「それは......すごく難しい。バランスの問題ですよね。日本人選手がリーグワンのチームに入りにくくなる一方、逆に夢を掴んだ外国籍選手もいる。また、その影響でリーグワンのレベルがかなり上がってきているのも事実です。リーグワンでは昔あったカップ戦がなくなり、試合数が少ないことも影響しているかもしれません。本当に(判断が)難しいところです」

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