「下川甲嗣がボールを持ったらスローモーションに見える...」幼少時に言われたひと言が日本を代表するフォワードを生んだ (5ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── ラグビーファンには下川選手のどんなところを見てほしいですか?

「日本人のバックローらしく、泥臭いプレーをしつこく何度も繰り返す姿を見てほしいです。リーチさんと比べてワークレイト(仕事量)はまだ越えないといけないし、フィジカルでも劣っているので、誰にも負けないくらいに伸ばしていかなければなりません」

── 最後に、ワールドカップへの意気込みをお願いします。

「もちろんワールドカップに出たい気持ちはありますが、そこは今、あまり考えていません。まずはチーム内のバックローの競争に勝って試合に出ることが今のモチベーションになっています。

 また、それがワールドカップの選考への一番のアピール、近道にもなる。だから今は、そこだけにフォーカスしてやっています」

<了>


【profile】
下川甲嗣(しもかわ・かんじ)
1999年1月17日生まれ、福岡県福岡市出身。福岡・修猷館(しゅうゆうかん)高→早稲田大を経て2021年にサントリーサンゴリアスに加入。日本代表歴はジュニア・ジャパンやU20代表を経験したのち、2022年10月のニュージーランド代表戦で初キャップを獲得。ポジション=FLフランカー、No.8ナンバーエイト。身長189cm、体重106kg。

プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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