リーチマイケルも「下川甲嗣がいい」と大絶賛!日本の未来を託された24歳の決意「姫野さんのジャッカルのように...」 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

「国立競技場(ニュージーランド代表戦/10月29日)では日本代表ファンがいっぱい応援してくれましたが、トゥイッケナムスタジアム(イングランド代表戦/11月13日)では真逆。相手ファンの声援で選手同士の声が聞こえないくらい。試合には出られませんでしたが、ホームとアウェーの差を実感しました」

── 欧州遠征を終えて、日本代表のコーチ陣からレビューはありましたか?

「ボールキャリーや接点でのファイト、そしてシンプルにフィジカルの部分として体を大きくしてほしいと言われました。ボールを持ち込んだ時のフットワークは評価されたので、その次のオフロードパスや周りを活かすプレーの面で、さらに成長してほしいと言われています」

── 2023年秋に開催されるラグビーワールドカップに出たい気持ちも強くなった?

「はい、そうですね。ただ、FLのリーチさんやNo.8の姫野(和樹/トヨタヴェルブリッツ)さんみたいに、日本代表の重鎮メンバーにはまだ全然なれていませんので、そういう選手にならないとダメなんだなと思っています」

── どうすれば日本代表の主力メンバーになれると思いますか?

「選手によってタイプは違いますが、僕の場合はブレイクダウンでしつこく行き続けるところ、そしてブレイクダウン時に入るべきところと入らないほうがいいところの判断力も、主力メンバーとなるために大事になってくると思います。

 そしてブレイクダウンに入った時は、相手にプレッシャーかける、ボールを奪い取る......といったプレーで試合の流れを変える。それこそ、姫野さんのジャッカルのようなプレーができるようになれば、ワールドカップに近づくのではないかと思っています」

◆下川甲嗣・後編>>幼少時のトラウマ「ボールを持ったらスローモーションに見える...」


【profile】
下川甲嗣(しもかわ・かんじ)
1999年1月17日生まれ、福岡県福岡市出身。福岡・修猷館(しゅうゆうかん)高→早稲田大を経て2021年にサントリーサンゴリアスに加入。日本代表歴はジュニア・ジャパンやU20代表を経験したのち、2022年10月のニュージーランド代表戦で初キャップを獲得。ポジション=FLフランカー、No.8ナンバーエイト。身長189cm、体重106kg。

プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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