円盤投げで優勝、高校卒業後に単身NZ、20歳でプロ契約...異色のラガーマン・メイン平はワールドカップをあきらめない (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── チーム最年少の20歳でブラックラムズに加入しました。

「僕と一緒に入ったオーストラリア出身のSO(スタンドオフ)アイザック(・ルーカス)は1歳上ですけど、彼はブラックラムズに入ってくる2年前からレッズ(オーストラリア)でプロとして生活していました。僕よりたくさん経験をしている選手なので、いい刺激をもらいました。

 アイザックは年齢が近く、日本語と英語の両方をできる選手が僕くらいしかいなかったので、一緒にスーパー銭湯や焼肉に行ったり、神宮球場に野球を見に行ったりもしましたね」

── ブラックラムズ加入時から「日本代表を目指そう」と思っていたのでしょうか?

「当時はまず『ブラックラムズで試合に出たい』という気持ちが強かったです。開幕戦はメンバーに入れなかったですが、少しずつ試合に出られるようになると『次は日本代表で頑張りたい』という思いが膨らんできました。もちろんオールブラックスは好きですが、小さい頃から日本代表も見ていたので、日本代表になれて本当にうれしく思っています」

── ところで、日本代表のPR(プロップ)竹内柊平選手(浦安D-Rocks)はメイン選手のふたつ上のお姉さん(桜さん)と同級生で、メイン選手とも幼なじみだそうですね。

「はい。柊平くんとは小さい頃から地元の宮崎ラグビースクールで一緒にプレーしていた仲です。僕は4歳からスクールに通い、中学校では『ラグビーのために陸上をやらせてください』とお願いして陸上部にも所属し、投てき種目をやっていました。

 一方、ラグビーもやっていた姉は陸上に転向してハンマー投げを選び、高校時代は国体で優勝、大学では日本一になりました。僕も中学時代は円盤投げ選手として宮崎県で優勝し、日産スタジアムで開催された全国大会にも出場したんですよ。全国では20番目くらいでしたけど(笑)」

── そういえば今春、大学を卒業した同じ歳の選手がブラックラムズに入ってきましたね。

「大学でプレーしていた選手より、僕はいろんな経験をちょっと多く積んでいるので、やはり負けたくない気持ちはあります。新しくブラックラムズに入ったFB(フルバック)青木拓己(大東文化大卒)は御所実業の同期で、また一緒にプレーできるのはうれしいです」

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