石川佳純が語るパリ五輪「打倒・中国」に必要なこと 自身はキャスターとして「選手たちの本音を引き出したい」 (2ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【打倒・中国へ徹底的なダブルス強化を】

ーーさて、パリ五輪の開催が迫っていますが、木下グループの後輩である平野美宇選手と張本美和選手のここまでの仕上がりは、石川さんの目にどう映っていますか?

 2月に行なわれた世界選手権団体戦でもそうでしたが、ふたりとも充実したプレーができていますし、パリ五輪に向けて強化できる部分はまだあると思うので、残り3カ月でさらに仕上げていってほしいですね。

 とくに団体戦の1試合目であるダブルスはすごく重要ですから、海外遠征が続いてなかなか時間はないとは思うんですけど、ダブルスはやればやるほどうまくなるので、時間を見つけて強化していけば、さらによくなるはずです。

ーー石川さん自身も、前回大会前の数カ月はダブルスの強化に努めていましたよね。

 そうですね。東京五輪の時は新型コロナウイルスの影響もあって大会がなかったので、状況は全然違いますけど、約1カ月半にわたって行なわれた日本代表強化合宿で毎日練習していました。

 それによって、平野選手とのダブルスのペアリングがすごくよくなったんですよ。今振り返っても、毎日の練習の積み重ねが、東京五輪での自分自身のいいプレーにつながったんだと思います。

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ーー五輪3大会で団体戦を経験した石川さんから見て、早田ひな選手を含めた今の日本チームの強さはどこに感じますか?

 女子チームの世界ランキングで2位(2024年4月現在)なんですけど、3位以下のチームに負けない安定感に加え、爆発力のあるところが今の日本の強さだなと感じます。首位の中国にもあと1点、2点とれば勝てるところまで迫っていると思うので、その差をなんとか埋めてもらいたいです。

ーーその"絶対女王"に勝つために必要な要素はなんでしょう?

 これはどのチームに対してもそうですが、やはり先手をとることです。1番のダブルスで勝つことができれば、たとえ強敵の中国といえど、2番手以降の選手にかなりのプレッシャーをかけることができます。だからこそ、平野選手や張本選手には残り3カ月でダブルスの練習をたくさんしてほしいですね。

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