「1対1ならアメリカ人に絶対負けない」NFLを目指す21歳、元アマ横綱のモチベーションは「大谷翔平超え」 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文・撮影 text & photo by Kaz Nagatsuka

── 1対1ではすでに圧倒的な力を発揮していると聞いています。アメフトのディフェンスラインは手を地面についたところからプレーを始めるので、相撲の経験が生きているのでは?

「そうですね。アメフトはコンタクトスポーツで、1対1の対決が前提としてあります。『1対1の究極のスポーツ』は相撲じゃないかと思うのですが、そこでそれなりに勝てていたのは大きな経験値になっています。1対1なら、アメリカ人にも絶対負けない自信があります」

── 昨年7月に米アラバマ州で行なわれた「ワールドゲームズ相撲競技」の115kg超級で、花田選手は金メダルを獲得しました。あの大会で初めて外国人選手と対戦したのですか?

「いえ、高校の時に世界相撲選手権で2連覇した時、外国人選手と戦っています。ただ、極端に体のでかい奴との対戦は、シニアではワールドゲームズが初めてでした」

── 外国人のパワーというのは、やはり違うものですか?

「やばいですね。やっぱりワールドゲームともなると、各国の力自慢がいっぱい出てきます。身長2メートルで体重180kgの選手はザラにいて......。ただ、そういう面では慣れているので、ドリームボウルでのアイビーリーグの選手たちも背は高いんですけど、『うわあ、めっちゃでけえな』とびっくりするというのはなかったですね」

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 花田がNFL入りを目指すにあたり、今後考えられるルートは原則ふたつある。

 ひとつはNFLが2017年に立ち上げた「インターナショナル・プレーヤー・パスウェイプログラム(IPP)」という非北米出身選手の発掘を主眼としたものを経て。そしてもうひとつは、アメリカの大学でのプレーを経て、となる。

 NFL選手になるために「英語の習得は必須」という目的もあり、花田は後者の道を模索している。そのために現在、TOEFL(英語圏の大学等への入学に必要な英語試験)の点数取得のため、勉強にも励んでいる。

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