八村塁、レイカーズ移籍後はモチベーションが変化 レブロンとの特訓で身につけたものは? (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko

【レブロンの弟子として特訓の日々】

 だからこそ、昨年1月にトレードの話が出た時は、優勝を狙えるチームに行きたいと思ったという。いくつかトレード先が候補に挙がるなかで、レイカーズへのトレードを受け入れたのも、そのためだったと語っている。

 昨年12月、インシーズン・トーナメント(NBAが今季から導入したシーズン中のカップ戦)でレイカーズが優勝した時、八村はうれしそうにこう語った。

「勝つチームでやるってことが、僕としてもずっと望んだことですし、トレードされて(昨季の)プレーオフとかいろんなことがあってここまできた。

 NBAに入るまでずっと勝ち続けてきたので、こうやって勝てた(インシーズン・トーナメントで優勝できた)のはよかったなと思います。これが6月(NBA優勝)にもつながると思うので、すごくいい経験だったんじゃないかなと思います」

 レイカーズに入ってからの出会いも大きかった。

 アシスタントコーチ(AC)のフィル・ハンディは、コービー・ブライアントやカイリー・アービングら名選手たちのスキルワークを見てきたコーチ。そのハンディACが「自分にルイを担当させてくれ」と自ら進んで八村を担当し、毎日の個人練習の相手をするだけでなく、試合の映像を見ながら相手の対策を考え、プレーの修正点などについても相談相手になってくれている。

 またハンディACのアドバイスで、昨年夏のオフはレイカーズのスーパースター、レブロン・ジェームズとワークアウトをともにした。

 レブロン自身が「まるで(映画『ベストキッド』の)ダニエルさんとミスター・ミヤギだ」と言ったように、師匠レブロンに弟子のようについてまわり、特訓を受けたのだという。シュートやフットワーク、オフシーズンの練習の仕方など、八村いわく「それまでやったことがないフットワークとか、シューティングの練習とか、すごくレベルの高いことをやった」と言うほど、リーグ随一の名選手のもとで多くを学んだ。

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