渡邊雄太が単独インタビューで語った、デュラント離脱後のネッツでやるべきこと。八村塁のレイカーズ移籍は「衝撃だった」 (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

――これまで積み上げてきたものが変わったので、一時的にフロアバランスが崩れたり、気負いが出たりするのはやむを得ないところだったでしょうか。

YW : いつも、試合の次の日にはビデオミーティングがあります。(1月17日の)サンアントニオ・スパーズ戦か、(1月19日の)フェニックス・サンズ戦のあとに、チーム全員で1クォーターを通して見たことがあったんです。その時、コーチ陣はスペーシングの話をずっとしていました。僕も試合をしながら「スペーシングが悪いな」と思っていましたし、映像で見返しても、コート上の5人がごちゃごちゃになってしまっている状態が多かったですね。

――渡邊選手はシーズン序盤から3Pを高確率で決め続けることで、最近は相手チームにロングジャンパーが警戒されてきています。デュラント不在になったことで、スペースはより少なくなっていますか?

YW : KDは、特にポストあたりから1対1で攻めたらほとんど決める選手。ボールを持ったら相手はダブルチームにいかざるを得なくなります。そんな選手がいなくなったことで、僕も簡単にシュートを打てなくなりました。もちろん僕だけではなく、他の選手たちもより厳しいショットを強いられるようになってきています。

――1月24日、デュラントは短くても2月上旬まで離脱することが発表されました。そんな状況で、渡邊選手が課題として取り組んでいる部分は?

YW : ここ最近、個人的なパフォーマンスは全然よくないですが、打つべきシュートは打っていると思います。自分の得点を増やしたいのであれば、もう少しボールをもらいにいって、試投数を増やさなければいけないんでしょうけど、それによってチームのスペーシングが悪くなるかもしれません。だからバランスは難しいですね。試行錯誤しながらやっている部分もあります。

――危機感をなくしたことはないと思いますが、これから先も適応を求められ続けることに対する覚悟はありますか?

YW : 常にアジャストメントをしなければいけない、という気持ちはもちろんあります。ただ、自分が今までやってきたことを、必要以上に広げることはないのかな、と個人的には思っています。決めるべきシュートは絶対に決めなければいけませんが、自ら得点を取りにいくのは得意ではないですし、チームから求められているわけでもない。今まで活躍できていたのも、自分がオープンの時に味方が見つけてくれて、そこで決めてきたわけですから。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る