NCAA初シーズンを戦う「八村二世」山﨑一渉の今。「こっちに来て10キロ増えた。日本食を食べたくなる時もある」 (4ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文・撮影 text & photo by Miyaji Yoko

── 相手がディビジョンⅢの学校だったので、ディビジョンⅠとはレベルも違うとは思うけれど、それでも最初の試合でチーム最多の得点を取ったことで自信になったのではないですか?

「そうですね。自信にはなったし、少し気持ちが楽になって、次、頑張ろうってなりました」

── いよいよシーズン開幕ですが、今シーズンの目標は何ですか?

「こっちに来て間もないですし、英語もまだ完璧じゃないんですけど、そこに言い訳をしないで、日本人のいいとこだったりをもっと出して、自分なりにチームに貢献していい結果を出したいですね」

── NCAA ディビジョンⅠの試合にどんなイメージを持っていますか?

「(八村)塁さんがゴンザガにいる時とか、YouTubeやテレビでもこういうコートを見ていて、今、自分がここにいて、本当にワクワクします。自分もU19で経験した時に動画で見ているだけじゃわかんないようなことがすごくいっぱいあったので、(NCAAでも)そういったことを肌で感じていろいろ経験しようと思います」

── 明成に入る前に、ゴンザガ大の試合を見に行っていましたよね。今から振り返って、あれは自分にとってどんな経験でしたか?

「ゴンザガに行って、塁さんに会って、本当に塁さんと同じ高校に行くんだっていうことを思いました。自分もやっぱりここ(アメリカ)に来たいというのもあって、久夫先生にも『お前もここに来るんだぞ』って言われたんで、(明成高校に)入学する前にすごい気合いが入りました」

── 明成でチームメイトだった菅野ブルース選手が今、エルスワース短大でプレーしていますが、彼とは連絡取っていますか?

「はい、連絡はとってます」

── かなり活躍しているようですよね。

「はい。もうすでに(NCAAのディビジョンⅠの大学から)オファーも何個かもらっていると思うし、ブルースもこれからD1(ディビジョンⅠ)に来た時に、自分が今思っているようなことも感じるだろうし、そういう面ではいろいろ助け合いながら......だし、やっぱり一番のライバルとしても、これからも頑張っていきたいなと思います」


【profile】
山﨑一渉(やまざき・いぶ)
2003年7月10日生まれ。千葉県松戸市出身。ギニア人の父と日本人の母との間に生まれ、中学時代は千葉ジェッツのユースチームに所属。明成高時代は2年時にウィンターカップ優勝を果たす。世代トップの身体能力を誇り、各年代の日本代表に選出。2022年、NCAAのラドフォード大に進学した。ポジション=スモールフォワード。身長200.5cm、体重97.5kg。

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