八村塁のNBA3年目をウィザーズ番記者4人が総括。3Pの向上を称賛も、ディフェンスには厳しい指摘 (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

Q3.八村は今後どんな選手になっていくと思うか。あるいはどんな選手を目指すべきか。

ウォーレス 八村は"ディフェンスの牽引者"を目指すべきだ。その点に磨きをかければ、オフェンス力は及第点のものがあるだけに、チームにとってより価値が高い選手になっていくだろう。

ヒューズ 来季は、八村がどんな選手になっていくかを決定づけるシーズンになるだろう。シーズン途中から合流した今季と違い、フルシーズンにわたってプレーできるはずで、ルーキー契約の最終年でもある。今夏中に新契約を締結しない限り、次の契約は来季の働き次第ということだ。

 現在の彼は最高で平均15~19得点が期待できるスコアラーであり、守備面の貢献も望める選手になっていく途上にいるように思える。そうなったら、ドラフト全体9位指名で入団した選手としては"御の字"。ただ、オールスターに選ばれるようなもっと上のレベルまで到達したいのであれば、ドリブルから自らクリエイトする能力を向上させ、3Pの試投数をさらに増やす必要があるだろう。

ダラル インサイド、ミッドレンジ、ロングレンジのどこからでも得点できる能力があるのだから、特に相手の控え選手たちと対峙した際は、もっと強引に攻める必要がある。守備面では相手を完封できるディフェンダーにはならないかもしれないが、他の欠点を補うためにも、ディフェンスでもポジティブな結果を出していかなければいけない。

生馬 本人が手本のひとりとして挙げている、(カワイ・)レナードのような選手になっていけるのではないか。八村の魅力のひとつはレナード同様に手が大きいこと。たまに見せる、ボールを鷲掴みしてリングに向かうプレー(リムアタック)ができるのは、リーグ全体でも数少ない選手のみ。さらに、八村はほぼ両利きなため、手の大きさを生かしてのリムアタックでより脅威になれる。ディフェンス面でも相手の戦力がもっとわかってくれば、ウィングスパンをより生かせるようになり、スター級の2ウェイ選手(攻守両面で優れた選手)になっていけると思う。

【パネリストTwitter】

●エバ・ウォーレス: @avarwallace

●チェイス・ヒューズ: @ChaseHughesNBCS

●ニール・ダラル: @NeilDalal96

●ザック生馬: @zacikuma

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