【NBA】プレイオフ開幕。大本命キャブス、唯一の不安要素

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 そのセルティックスは昨季、25勝57敗と大きく負け越し、NBA優勝を果たした2008年以降続いていたプレイオフ進出が7年ぶりに途絶えた。だが、今季はチームの顔だったレイジョン・ロンド(現ダラス・マーベリックス/PG)やジェフ・グリーン(現メンフィス・グリズリーズ/SF)をシーズン中に放出してチーム再建に着手し、いきなりプレイオフに返り咲いた。

 第7シードのセルティックスは完全なる挑戦者の立場であり、失うものがない強味がある。特に注目は、フェニックス・サンズからトレードで加入したアイザイア・トーマス(PG)だ。この175センチの小兵ポイントガードは平均26.0分の出場時間ながら、チーム最高の平均19.0得点を叩き出している。今季のシックスマン賞(※)も有力視されているトーマスを、キャブスは侮らないほうがいいだろう。

※シックスマン賞=ベンチから出場して好成績を残す「シックスマン」の中で、最も活躍した選手に贈られる賞。

 一方、ブックメーカーのオッズこそキャブスに本命の座を譲ったが、レギュラーシーズンで60勝の大台を突破したホークスも、もちろん今季の優勝候補だ。開幕前はほぼノーマークの存在ながら、第1シードを獲得したことは称賛に値する。ホークスがカンファレンス首位となったのは、球団史上2度目。マイケル・ジョーダンと並ぶ「屈指のスラムダンカー」として名を馳せたドミニク・ウィルキンスが在籍していた1993-1994シーズン以来となる。

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