リアム・ローソンが語る角田裕毅の素顔「5年のつき合い。直感的に『彼は強い』と感じた」 (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro

 ただ、今年スーパーフォーミュラに参戦することができ、F2よりもF1に近い環境にいれたことは大きな経験になりました。クルマのセッティングを仕上げていく工程も、F2とは比較にならない。

 F2では触らないような細かいところにも注目して、エンジニアと話し合いながら決めていくということができました。何よりチームがプロフェッショナルな点も、とてもいい経験となった。F1に乗るまでにスーパーフォーミュラで7レース戦ったことは、本当にいい(F1にステップアップする)準備になったと思っています」

── あなたは来日する前、ピエール・ガスリー(レッドブルジュニアチームの先輩)やニック・キャシディ(母国ニュージーランドの先輩)にスーパーフォーミュラ参戦について相談したと聞いています。もし、同じように後輩から相談を受けたら、あなたはどう答えますか?

「絶対にスーパーフォーミュラに挑戦するべきだ、と答えます。ここでの経験は絶対、今後のドライバー人生に活かせるものになっているから。

 もしかすると、今後もレッドブルのドライバーが日本にやってくる機会があるかもしれない。それが誰になるかはわからないけど、将来F1へのステップアップを目指しているのなら、僕は日本に来て経験を積んだほうがいいと思うよ」

── そして今年8月、あなたはついにその夢を叶えました。オランダGP、イタリアGP、シンガポールGP、日本GP、カタールGPの計5レースに出走しましたが、F1の世界で過ごした2カ月間はいかがでしたか?

「今振り返ると、すごく濃密で、忙しくて、大変な2カ月間だった。最初に乗ることが決まった時は『まさか?』とビックリしたよ。

 でも、そこからすぐに走行セッションが始まって、ゆっくり考えている暇もないまま、次々とセッションが進み、すぐに次のレースがやってくる......という状況だった。やらなければいけないことはすごく多かったけど、チャレンジングな日々だったよ」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る