角田裕毅が懸念するカタールの縁石問題「1回のミスでも大きな代償を支払うことになる」 (3ページ目)
【アストンマーティンと紐づける憶測記事は迷惑】
もし縁石でフロアを壊せば、パフォーマンスの損失は非常に大きい。レース中でなくても、シンガポールで投入した新型はスペアがひとつしかないため、予選・決勝では使えなくなってしまう。
「特にここは高速で走行しますし、今のマシンは車高がかなり低いので、たった1回のミスでも大きな代償を支払うことになるかも知れません。それが最も注意しなければならない点だと思います」
予選で好パフォーマンスを見せながらも、シーズン後半戦はレースらしいレースができていないフラストレーションもある。
「2年ぶり2度目開催」という誰にとっても経験値の浅いサーキットにもかかわらず、スプリントフォーマットが実施されるこのカタールGPの週末だからこそ、角田の指摘する縁石のような万難を排してマシンと自身のパフォーマンスをすべて出しきってもらいたい。そうすれば、自ずと好結果が見えてくる。
2024年の契約が発表されたばかりだが、角田としてはレッドブルのドライバーとして、レッドブルに昇格したいという思いがある。ホンダとの関係からアストンマーティンと紐づけるような憶測記事は迷惑だと明言する角田は、すでに2025年に向けてスタートを切っている。
「とにかく、僕がレッドブルにふさわしいドライバーということを納得してもらうには、僕自身がいいパフォーマンスを示すことが必要だと思っています」
暑くてタフなカタールで、今週末こそ本来の力を見せてもらいたい。
プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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