レッドブル激推し「20歳のエリートF1候補生」ニッポン襲来。フェルスタッペン&角田裕毅の「後輩」の実力は? (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • photo by Getty Images

【新品タイヤでいきなり好タイム】

 ローソンがスーパーフォーミュラに興味を持ち始めたのは数年前。同郷の先輩であるニック・キャシディ(2019年スーパーフォーミュラ王者。現在はフォーミュラEなどで活躍)の影響で日本のレースをチェックするようになったという。

「レースを見ていくうちに、レッドブルのジュニアドライバーたちが日本のトップカテゴリーに挑戦する理由がわかった。シリーズのレベルがすごく高くて、クルマもすごく速い。たぶん、F1と比較できるくらいのものだと思う。F1へステップアップする準備段階としては、すごくいい場所だと思う」(ローソン)

 12月7日〜8日、ローソンはさっそく鈴鹿サーキットで行なわれた合同テスト&ルーキーテストに参加した。「ハイスピードだし、Gフォースもすごい。ニュータイヤのグリップにも驚いた。正直、首が筋肉痛になっているよ」と、国内最高峰のマシンが誇る高いパフォーマンスに驚いている様子だった。

 だが、すでに脳内イメージでは実戦で結果を残すことを考えている。「今日で一番重要なことは、このクルマでテストすることだ。順位とかタイムは重要視していない。ほかのチームもそれぞれのプランがあると思うし、テストというのはそういうもの」と、冷静に状況を見極めていたのが印象だった。

 スーパーフォーミュラ初テストでは丁寧かつ慎重なドライビングを見せて、2日間を通してコースアウトやクラッシュもなく順調に周回を重ねた。1日目午後のセッション2ではニュータイヤを装着してタイムアタックも行なって1分36秒510を記録。このセッションではトップから0.897秒差の9番手につける走りを見せた。

 2日目は決勝を想定したロングランのテストを中心に行なった。ひとつひとつ課題をこなしていくローソンの姿に、TEAM MUGENの田中洋克監督も感心した様子だった。

「今回持ってきたクルマの(セッティングなどの)状態はあまりよくなかったんですけど、それでも乗りこなしちゃうような感じはありました。普通だったらコースアウトしてしまうところを、きっちり乗ってくれていました。新品タイヤを履いたタイムアタックでもトップから1秒以内のタイムを出していて、すごいですね」(田中監督)

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