フェルスタッペン&レッドブル、王座防衛へカウントダウン。フェラーリは地元モンツァでの完敗に白旗宣言 (3ページ目)
来季を見据えるフェラーリ
これは、1周のラップタイムを追求した結果ではなく、決勝でのタイヤマネージメントを考慮した結果の選択だと、レッドブルのピエール・ヴァシェ(テクニカルディレクター)は言う。
「ポールリカールやレッドブルリンクでは、フロントタイヤからデグがくる。だから、コーナーではなくストレートで稼ぐことでフロントタイヤを守る。しかし、ここはリアだ。リアタイヤを守る必要があるので、(リアの)ダウンフォースをつけることがレースペースを向上させることにつながるんだ」
レッドブルの読みはすべて当たり、フェルスタッペンは圧倒的な速さを発揮した。
圧倒的な速さでモンツァを制したフェルスタッペンこの記事に関連する写真を見る その一方で、ハンガリーGPから想定外の決勝ペース不足に苦しみ続けているフェラーリは、この地元モンツァで徹底的な調査と対策を行なった。それによって改善が見られたものの、まだ十分ではなかった。
「スパ・フランコルシャン以降、僕らはとても困惑している。予選だけでなく決勝ペースでもレッドブルに大きく差をつけられている。今週はFP1とFP2でさまざまな方向性をテストしてよくなっていたと思った。予選ではポールポジションが獲れたし、決勝のペースも大幅によくなっていた。ただ、こういうタイプのサーキットが僕らのクルマには合っていないということを忘れてはいけないと思う」(ルクレール)
苦手なモンツァでここまで戦えたということは、一般的なサーキットに行けばレッドブルと同等か、それ以上の速さを持っているのか、それともまだ十分でないのか。それは次戦以降を見てみなければわからない。
しかし、フェラーリ自身はすでに来季に目を向けていることもまた事実だ。
「予選では我々も速さを示すことができているし、純粋なパフォーマンスはある。しかし、レースペースではタイヤのデグラデーションに苦しんでいて、その点おいてレッドブルは優れたマシンだ。それを分析して改善する必要はある。今シーズンには間に合わなかったとしても、間違いなく来シーズンに生きるわけだからね」(ビノット代表)
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