フェラーリのストレートは遅くても勝機はある。超高速モンツァでレッドブルに一矢報いるセッティングは? (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

ルクレールは2019年に優勝

 気になるのは夏休み前のハンガリーGPから惨敗を続けていることだが、決勝ペースの悪さ、タイヤのペースが想定どおりに発揮できないという問題が、この3戦の不振に直結した原因となっている。
 フェラーリのマティア・ビノット代表はこう語る。

「懸念しているのは、3戦続けてレースペースがよくなかったことだ。3戦続けて本来あるべきポテンシャルが発揮できていない。もう残りのレースも少なくなってきているだけに、これは早急に修正が必要だ。

 レッドブルは速いが、メルセデスAMGもレースペースにおいては我々を上回っている。それがなぜか、それをきちんと分析する必要がある。決勝で想定どおりのパフォーマンスを発揮できていないレースが3戦続き、レッドブルだけでなくメルセデスAMGも我々より速いのは明らかだ」

 ドライバーズランキングではルクレールが首位マックス・フェルスタッペンに109点もの差をつけられ、コンストラクターズも135点差。あとがないフェラーリにとっては、絶対に落とすことのできないレース。

 75年の歴史を背負い、どんなレースを見せてくれるのか。

 2019年に勝利を収めて表彰台の頂点に立ったルクレールには、メインストレートを埋め尽くす大観衆の頭上に浮かぶ表彰台からの景色のすばらしさがわかっているはずだ。熱狂に包まれるモンツァが、また見たい。

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