F1カメラマンが語り合う角田裕毅の素顔と可能性。エンジニアとの不仲説も「チーム内で人気があって、愛されている」 (4ページ目)

  • 川原田 剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi

熱田 あとフェラーリにはもう少し頑張ってもらわないとね。

桜井 そうですよね。やっぱり開発能力が高いメルセデスとレッドブルが強いと思いますが、フェラーリは昨シーズン途中でマシン開発をストップし、2022年型に注力していました。一方で、メルセデスとレッドブルは最終戦まで全力を尽くして戦っていましたので、けっこう疲労困憊だと思います。そういう状況を加味すると、今年はまたメルセデス、レッドブル、フェラーリの三つ巴になる可能性がありますし、なってほしいですよね。

角田選手の活躍が「楽しみで仕方ない」と熱田氏角田選手の活躍が「楽しみで仕方ない」と熱田氏この記事に関連する写真を見るーー2022年シーズンは開幕戦のバーレーンGP(決勝3月27日)を皮切りに史上最多の全23戦が予定されています。おふたりの今シーズンの取材への意気込みを教えてください。

熱田
 僕はスペイン(2月下旬)とバーレーン(3月上旬)でのテストはお休みして、開幕戦から取材を開始します。今シーズンも楽しみが多いですが、またコロナの感染者が増えています。取材前の書類の準備や移動手段のことなどを考えると、本当にため息しか出ません(笑)。でも今年も全戦取材するつもりですし、日本GPは絶対にやってほしいですね。

桜井 もう2年も開催されていませんからね。鈴鹿で撮りたいですね。マシンのレギュレーションが変わり、新時代のF1がいよいよ始まります。どんなマシン、レースになるのか、すごく楽しみです。2月のスペイン・バルセロナでのテストに取材に行きますので、そこから全開で行きますよ!

(特別編につづく)

【プロフィール】 
熱田 護 あつた・まもる 
1963年、三重県鈴鹿市生まれ。2輪の世界GPを転戦したのち、1991年よりフリーカメラマンとしてF1の撮影を開始。取材500戦を超える日本を代表するF1カメラマンのひとり。2021年シーズンもコロナ禍のなかで全22戦の取材を敢行。今年3月3日に30年ぶりにタイトルを獲得した第4期ホンダF1の記録をまとめた写真集『Champion』(インプレス)を発売予定。「感動的なシーズンを、僕の写真で振り返ってもらえればうれしい」(本人談)。

桜井淳雄 さくらい・あつお 
1968年、三重県津市生まれ。1991年の日本GPよりF1の撮影を開始。これまでに400戦以上を取材し、F1やフェラーリの公式フォトグラファーも務める。新型コロナの影響で2020年シーズンの現場での取材を断念したが、2021年シーズンからは再開。今季は2月末にスペイン・バルセロナで開催されるテストから取材を開始予定。YouTubeでは『ヒゲおじ』としてチャンネルを開設し、クランプリウィークは『ヒゲおじ F1日記』を配信中。

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