開幕週の鉄則が通用しないマイラーズC 穴党記者推奨の伏兵2頭が「2強」を脅かす!? (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 年明けの開幕週に行なわれた京都金杯2着の実績から、今回は条件的に歓迎。先行力が魅力のタイプではありますが、昨秋のリステッド競走・キャピタルS(11月25日/東京・芝1600m)では、中団で運んで上がり3ハロン32秒8という末脚を繰り出して4着と健闘。控えた競馬でも力を出せるのが、この馬の強みです。

マイラーズCでの大駆けが期待されるセッション。photo by Eiichi Yamane/AFLOマイラーズCでの大駆けが期待されるセッション。photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る 鞍上の坂井瑠星騎手とのコンビも、4戦2勝、2着1回、3着1回と馬券圏内を外しておらず、相性抜群。阪神でも結果を残していますが、本質的には直線が平坦な京都のようなコースで、より持ち味を生かせるタイプだと思います。

 京都金杯以来だった前走をひと叩きして、状態面も上向いています。前走の結果から人気を落しそうな今回は、特に狙い目。本領を発揮できる舞台での巻き返しに期待が膨らみます」

 大西記者が推奨するもう1頭は、昨春のGIIIエプソムC(6月11日/東京・芝1800m)以来の出走となるエアロロノア(せん7歳)だ。

「挫跖(ざせき)や去勢で休養が長引いたものの、昨年の京都金杯(中京・芝1600m)2着が示すとおり、もともとは重賞でも勝ち負けを演じていた素質馬です。この中間は久々の影響を考慮して、丹念に調整されてきました。

 追い切りでは、栗東坂路で51秒台の好時計をマーク。同CWコースでも長めからしっかりと乗り込むなど、仕上がりに不安はありません。

 マイラーズCには、今回で4年連続の出走。過去3度は5着、5着、8着と敗れていますが、勝ち馬との差はそう大きくなく、展開ひとつで上位進出もあったはずです。

 今年は他馬の脚質やメンバー構成を考えると、過去3年の参戦時より、この馬にとっては戦いやすい相手関係になった印象。十分に前進可能と見ています。

 出走馬最速タイとなる1分31秒6の持ち時計があり、速い時計の決着になっても対応可能。長期休養明けとあって人気薄でしょうが、同馬のことをよく知る幸英明騎手とのコンビなら、一発あってもおかしくないと思っています」

 高速決着必至のマイル重賞。ここに挙げた2頭が、セリフォス(牡5歳)、ソウルラッシュ(牡6歳)の「2強」を脅かして、好配当をもたらすことができるのか。注目である。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る