桜花賞は群雄割拠 穴党記者が高配当演出の激走候補として期待する2頭は? (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

「近年、クラシック本番への直行ローテを選ぶ陣営が増え、有力各馬の仕上がりの見極めや、他馬との実力比較が難しくなっています。そこで、目を向けたいのがトライアル組です。

 桜花賞においては特に、同じコース、同じ距離で行なわれるGIIチューリップ賞(阪神・芝1600m)組は無視できません。昨年もチューリップ賞2着のコナコースト、3着のペリファーニアが、桜花賞でもそれぞれ2着、3着と好走。同じ舞台の重賞で結果を残している馬には、やはり注意を払うべきでしょう。

 ですが、先にも触れたとおり、今年は昨年のような"1強"ムードではなく、群雄割拠の様相。馬券的な妙味をより求めるなら、"王道"のトライアル以外の前哨戦を勝ってきた馬。穴馬候補とするなら、そういった面々でしょうか」

 そこで、水納記者は2頭の激走候補の名前を挙げた。

「1頭目は、ライトバック。出世レースでもあるリステッド競走のエルフィンS(2月3日/京都・芝1600m)の勝ち馬です。

 とにかく印象的だったのは、同レースでの勝ちっぷり。狭いスペースの馬群を割って抜け出す姿に勝負根性を感じましたし、先に先頭に立った2着馬をきっちり差しきったのも見事でした。その2着馬がチューリップ賞で豪快な差しきり勝ちを決めたスウィープフィートという点も価値があります。

エルフィンSを勝って桜花賞に臨むライトバック。photo by Eiichi Yamane/AFLOエルフィンSを勝って桜花賞に臨むライトバック。photo by Eiichi Yamane/AFLOこの記事に関連する写真を見る 気性面を考慮し、陣営は当初から『桜花賞に行くなら(エルフィンSからの)直行。賞金が足りなくてもトライアルは使わない』と表明していました。それだけに、今回のゆったりとしたローテーションは何よりの好材料です。

 また、同レースで手綱をとった坂井瑠星騎手が、この馬について『折り合いをつけるのは難しいが、今年乗った3歳牝馬のなかではかなり能力が高い』と評価。そのまま、同騎手が継続騎乗で本番に臨めるのは心強い限りです」

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