桜花賞、オークスの勝ち馬を早くも予想! 超ハイレベルな3歳牝馬戦線で頂点に立つのは? (3ページ目)

木村拓人記者(デイリー馬三郎)

◆桜花賞=チェルヴィニア
◆オークス=チェルヴィニア

 阪神JFは回避しましたが、状態が整っていれば、3歳牝馬ではチェルヴィニアのポテンシャルが抜けているはず。阪神JFでルメール騎手は2着に入ったステレンボッシュに騎乗しましたが、本来はこの馬に騎乗する予定で、同じ週に行なわれた香港国際競走への遠征を選ばなかった、という経緯がありますからね。

 同じ木村哲也厩舎内の評価でも、レガレイラは「走る馬」で、チェルヴィニアについては「超走る馬」と、デビュー前から言われていました。初戦こそ2着に敗れましたが、相手も強い馬でしたし、仕上がりの早さの差だったと思います。

 半兄で父がモーリスのノッキングポイント(牡4歳)は2000m以下の印象がありますが、この馬はむしろ距離が延びてこそのイメージ。アルテミスSの走りから、桜花賞はもちろん悪くないですけど、オークスはよりこの馬に向くと踏んでいます。

 阪神JFに出走できなかったことは残念ですが、新馬戦で負けて1戦余計に使われたことを思えば、その差し引きで消耗が抑えられた状態でクラシックに臨めると、プラスに考えることもできます。


土屋真光氏(フリーライター)

◆桜花賞=アスコリピチェーノ
◆オークス=ステレンボッシュ

 コースの性格がまったく異なるGIII新潟2歳S(新潟・芝1600m)と阪神JFを連勝というのは、かつて新潟2歳Sで驚異的な強さを見せたハープスターでもできなかった芸当。それをやってのけたアスコリピチェーノは、阪神JFと同じ舞台で行なわれる桜花賞でも最有力候補と言えるでしょう。

 ダイワメジャー産駒は、阪神・芝1600mと好相性。桜花賞でも過去10年でレーヌミノル(2017年)が勝利した他、シゲルピンクダイヤ(2019年)、レシステンシア(2020年)が2着と好走しています。

 阪神JFを回避した、同じ父を持つボンドガール(牝3歳/父ダイワメジャー)や、アルテミスSを快勝したチェルヴィニアも強力ですが、すでにこのコースでGIを勝っている、というアドバンテージは大きいと思います。

 オークスでは、阪神JFでアスコリピチェーノと同タイムの2着に入ったステレンボッシュを有力視しています。

 力を要する札幌・芝1800mの新馬戦(7月23日)を勝っているように、本来マイル戦は適距離よりも短いはず。それでいて、1勝クラスの赤松賞(11月19日/東京・芝1600m)を好タイムで勝って、続く阪神JFでも僅差の2着というのは力がある証拠です。

 エピファネイア産駒は、牝馬でも中・長距離で好成績を残しており、2020年にはデアリングタクトがオークスで快勝しています。東京コースも経験済みで、賞金的にもオークスから逆算して余裕を持ってレースを使える点も強み。いとこにあたるレガレイラは強敵ですが、キレよりも持続力を要する末脚勝負となれば、ステレンボッシュのほうが上、と見ています。

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