阪神JFは荒れる予感...穴党記者は過去3年で躍動した馬とはレースぶりが異なる2頭に注目 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 大西記者が推奨するもう1頭も、実戦経験豊富な馬だ。

「もう1頭は、ナナオ(牝2歳)です。前走のオープン特別・もみじS(10月15日/京都・芝1400m)は、キャリアで初めて逃げる形になりましたが、リズムを崩すことなく、ゆったりとしたペースに持ち込んで、上がり33秒8の末脚で押しきりました。

 後続が来れば来るほど伸びる感じでしたし、ゴール前は無理に追わなかったように、まだまだ余力十分でした。初の1400m戦にもしっかり対応し、次につながる好内容だったと思います。

 中間はさらに1ハロンの距離延長に対応すべく、栗東CW(ウッドチップ)やDP(ポリトラック)なども併用しながら、じっくりと長い距離を乗って調整するなど対策は万全。母バイザディンプルが現役時代にダートの中距離を主戦場としていたように、血統的にもマイルは十分にこなせると思います。

 これまで力の要る馬場でのレースが多かったですが、本質的には良馬場でスピードを生かす競馬が合いそうなタイプ。デビューからの3戦が示すとおり、逃げなくても競馬はできますし、センスも高いです。

 今年、キャリアハイとなる勝ち星を積み重ねている西村淳也騎手の継続騎乗というのも魅力的。好位で流れに乗ってリズムよく運べれば、一発の可能性もあると思います」

 昨年は、オープン、重賞での実績がありながら10番人気と低評価だったドゥアイズが3着に入って、高配当を演出した。今年もそうしたタイプが波乱を起こすのか。ならば、ここに挙げた2頭に要注意である。

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