「一強」秋華賞は人気どおりには決まらない 美女馬券師がリバティアイランドの相手に選んだヒモ穴馬は? (2ページ目)

  • text by Morinaga Maaya
  • photo by Fujimaki Goh

 続くGIオークス(5月21日/東京・芝2400m)では初めての2400mという距離でしたが、ライトクオンタムが逃げてペースが緩まないなかを中団で追走し、残り200mでステッキを入れるとグンッと加速。前を走るラヴェルをラクに捕え、6馬身差の圧勝! ここ2戦、クラシックの大舞台で次元の違う強さを見せてくれています。

 今回、唯一心配があるとすれば、京都の芝2000mは内回りで、(GIが開催されるコースのなかでは)直線が中山競馬場に次いで短いので、桜花賞のような展開になった時に間に合うのかどうかというところ。しかし、陣営のコメントを読んでいても、桜花賞は次のオークスを見据えた仕上げだったのに対し、今回はここを目標に仕上げているようです。正直、この馬に死角はないのかなと思います。

 川田将雅騎手は秋華賞を14戦していまだ未勝利ですが、ここが彼にとって初の秋華賞制覇となりそうです。

 問題は相手ですよね。2018年にアーモンドアイが牝馬三冠を達成した時は、2着に5番人気のミッキーチャーム、3着に3番人気のカンタービレが入りました。2020年にデアリングタクトが勝った時は、10番人気のマジックキャッスルが2着で、9番人気のソフトフルートが3着。「一強」と呼ばれる馬が出走する際は、すんなり人気どおりには決まらない印象があります。

 そこで、対抗はヒップホップソウルにしました!

 GII紫苑S(9月9日/中山・芝2000m)が重賞に昇格した2016年以降、阪神で行なわれた秋華賞も含めて、過去7年間で紫苑S組が7頭も連対を果たしています。去年の秋華賞馬スタニングローズも、紫苑Sを勝って大輪を咲かせました。

 今年の紫苑Sは、横山武史騎手が騎乗するヒップホップソウルが抜け出したところを、同騎手の父・横山典弘騎手騎乗のモリアーナがゴール目前できっちり差しきって勝利。レース後、武史騎手が「いい立ち回りができました。100点の競馬でしたが、勝ち馬が120点の競馬でしたね」とコメント。それを聞いてニヤッとした、父・ノリさんの少年のような笑顔が目に浮かびました。

 ただ、負けたヒップホップソウルも、いつもより前目のポジションから器用にレースができた点は収穫だったと思います。あの競馬ができれば、京都・内回りの芝2000mも合いそう。

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