セントウルSで注目は今年の芝1200mで「最高勝率」を誇る産駒と「最多勝」産駒 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭はボンボヤージ(牝6歳、栗東・梅田智之厩舎)を推す。前述のように、芝1200mでは現役トップクラスの成績を誇るロードカナロア産駒で、昨年のGⅢ北九州記念(小倉・芝1200m)の勝ち馬。血統も優秀で、全弟アスクワンタイムは先週のGⅢ小倉2歳Sを勝ち、全兄ファンタジストもGⅡ京王杯2歳S、GⅢ小倉2歳Sを勝っている重賞ウィナーだ。

 ロードカナロア産駒は2021年の高松宮記念(ダノンスマッシュ)、今年の高松宮記念(ファストフォース)など、芝1200mのJRA重賞を15勝している。近年は意外にも人気薄馬の好走が多く、今年の高松宮記念を制したファストフォースも12番人気(単勝3230円)だった。

 ボンボヤージは昨年の北九州記念を16番人気(単勝16430円)で勝利したが、それ以降は4戦勝利がない。セントウルSは3年連続の出走で、12着、10着と大敗続き。さらに阪神コースでも5戦で勝利なしと、データ的には厳しいとも思われるが、前走の北九州記念では勝ち馬から0秒3差の5着と復調の兆しを見せた。ロードカナロア産駒で穴をあける馬は、コース適性や近走成績などに関係なく激走する傾向があるので、ボンボヤージもその資格は十分。弟の重賞制覇の流れにも乗りたい。

 以上、今年のセントウルSは、ビッグアーサー産駒ビッグシーザー、ロードカナロア産駒ボンボヤージの2頭に期待する。

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