新潟記念で穴をあけるのはヴァンセンヌ産駒2頭か 外回りコースでの「爆発」に期待 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

新潟記念での一発が期待されるファユエン新潟記念での一発が期待されるファユエンこの記事に関連する写真を見る「まずファユエンは、ここにきてメキメキと力をつけている印象があります。2走前の3勝クラス・江の島S(5着。6月24日/東京・芝2000m)で、昨年のGI菊花賞で4着に入ったドゥラドーレス相手に見せ場を作って『オッ!』と思ったら、続く前走の3勝クラス・関ケ原S(7月15日/中京・芝2000m)を完勝。外を回って、ライバルたちをねじ伏せての勝利は鮮やかでした。

 祖母がGIエリザベス女王杯を勝っているサクラキャンドル。同馬の兄にはGI天皇賞・秋を勝ったサクラチトセオーがおり、一時代を築いた"サクラの牝系"の血筋も魅力。今回はハンデ53kgと軽量ですし、今の出来のよさを生かせば、一発あってもいいと思っています」 

 もう1頭のバラジは、今回が2度目の重賞挑戦となる。

「2走前のオープン特別・メトロポリタンS(5月7日/東京・芝2400m)は、直線でスムーズさを欠く競馬で6着。前走のGII目黒記念(5月28日/東京・芝2500m)も、逃げ馬の背後でレースを進めながら最後に止まってしまい、再び6着に終わりました。

 しかし、3走前の3勝クラス・湾岸S(1着。3月5日/中山・芝2200m)で負かした相手、上位2~5着馬は皆、その後にすべてオープン入り。4歳春の時点で、素質の高さを示したことは間違いありません。将来性は高いと見ています。

 そして今回は、距離短縮がプラスに働くと思います。また、春は使い詰めできましたが、過去に未勝利戦を勝った時、2勝クラスを勝った時と、いずれも間隔をあけての勝利。フレッシュな時のほうが走るタイプだと思えば、およそ3カ月ぶりとなる今回は、勝負の一戦だと踏んでいます」

 波乱ムードが充満している新潟記念。ヴァンセンヌ産駒の2頭がこの夏最後の大花火を打ち上げるのか、必見である。

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