七夕賞は上位人気馬の先行争いが激化。後方待機の伏兵馬に出番あり!? (2ページ目)

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 ちなみに、この4頭のうち3頭がシルバーステート産駒というのは、とても興味深いですね。シルバーステート産駒は今年のGINHKマイルCでも、1番人気(カルロヴェローチェ)、2番人気(エエヤン)を送り出し、マイル前後での活躍馬が多いイメージがあります。それからすると、2000m戦の重賞で3頭も上位人気になるのは非常に珍しい感じがします。

――展開的には上位人気を集める先行馬の出方次第と言えそうですが、他にもショウナンマグマ(牡4歳)やシフルマン(牡7歳)らが前走で逃げています。これらも先行争いに加わってくるのでしょうか。

大西 上位人気馬たちをラクに逃がしたくないという意図から、それらの馬たちが先手争いに加わる場面は十分に考えられます。そうなると、序盤から激しい競り合いが生じて、予想以上のハイペースとなるかもしれません。その場合、後方待機の馬たちにもチャンスが巡ってくるでしょう。

 人気馬たちが"前で"競馬を運ぶレースは、後方でじっくり構えて逆転を狙う伏兵馬たちにとっても乗りやすい展開です。そういう流れになった時、狙ってみたい馬が1頭います。

七夕賞連覇を狙うエヒト七夕賞連覇を狙うエヒトこの記事に関連する写真を見る――穴馬候補ですね。その馬とは?

大西 昨年の優勝馬であるエヒト(牡6歳)です。その昨年のレースは、前半1000mが58秒5という比較的速いペースで流れ、どの馬にもチャンスがある展開となりました。

 そうした流れのなか、同馬は勝負どころの3~4コーナーにかけて、持ったままの絶好の手応えで上がってきて、直線でもそのまま突き抜けて快勝しました。斤量54kgと軽ハンデだったことも大きな要因でしたが、非常に強い競馬を見せました。

 また、昨年末にもGIIIチャレンジC(12月3日/阪神・芝2000m)で3着と好走。そのレースも前半57秒7というハイペースとなって、持久力を要する競馬となりましたが、エヒトはしぶとく伸びてきました。

 コーナー4つの中距離戦でタフな流れになった時が、この馬の好走パターン。今年も昨年と同様、速いペースでレースが進む可能性があるため、再びエヒトの差し脚が炸裂すると見ています。ということで、今回の「ヒモ穴馬」には同馬を指名したいと思います。

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