ラジオNIKKEI賞は穴党好みの一戦。波乱の使者は人気の盲点となる経験豊富な2頭 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 私も同馬については素質の高さを感じています。キャリア4戦でオール連対と、底を見せていませんしね。

 しかしながら、完成するのはまだ先であることは間違いありません。経験という面からも、つけ入る隙はあると思っています」

 では、狙い目となるのはどういった馬か。坂本記者は「近走の成績を度外視して、経験豊富な馬をピックアップしたほうが馬券的な妙味はあるでしょう」と言って、2頭の穴馬の名前を挙げた。

「まずはグラニット(牡3歳)です。過去10年で馬券圏内に絡んだ逃げ馬は6頭いますから、有力な逃げ馬は押さえておきたいところ。差し馬の台頭も多いとはいえ、"開幕週の前残り"というセオリー自体は無視できませんからね。

 昨年も8番人気のショウナンマグマが2着に粘って、一昨年も7番人気のノースブリッジが3着に踏ん張りました。今年も有力な先行馬が何頭かいますが、一番魅力的なのはこの馬です」

ラジオNIKKEI賞での大駆けが期待されるグラニットラジオNIKKEI賞での大駆けが期待されるグラニットこの記事に関連する写真を見る 敗れはしたものの、GI朝日杯フューチュリティS(10着。12月18日/阪神・芝1600m)、GI皐月賞(12着。4月16日/中山・芝2000m)に出走し、一線級を相手に戦ってきた。その実績に対して、ハンデ55kgというのは有利と見てもいいかもしれない。

「前走の皐月賞は強力メンバーがそろっていたことに加えて、重馬場ながら前半1000mが58秒5というハイペース。逃げ馬にとっては、さすがに厳しい展開でした。

 積極的な競馬が身上で、2歳秋のGIIIサウジアラビアロイヤルC(東京・芝1600m)では果敢に大逃げを打って2着と波乱を演出しました。今回も、大和田成調教師が『開幕週の馬場と実績のある福島コースと、プラス材料は多いです。いかに自分の形で走れるか』と色気を見せるように、すんなりとハナを奪えば、小回りコースも味方にして粘り込むシーンが目に浮かびます。

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