函館スプリントSは「函館・芝1200m」で連対率33.3%を誇る種牡馬に注目 人気薄のロードカナロア産駒に激走データも (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 函館スプリントSは、3歳牝馬の成績が非常にいいことでも知られる。札幌開催となった2009年、2021年を除けば、これまでに16戦3勝という成績が残っているが、その3勝は2016年ソルヴェイグ、2017年ジューヌエコール、2022年ナムラクレア。2016年はもう1頭3歳牝馬が出走しているが、それ以外はこの3頭しか出走していない。つまり、函館では「3歳牝馬による出走機会3連勝」となっているのだ。

 この3頭の前走を見ると、ナムラクレアは桜花賞3着でこのレースでも1番人気に推されていたものの、ソルヴェイグは桜花賞17着から12番人気で勝利、ジューヌエコールは桜花賞9着から3番人気で勝利と、桜花賞での大敗から巻き返している。桜花賞9着だったブトンドールにとっては明るいデータだ。

 今年から斤量のルールが変更され、50kgで出走していた3頭より2kg重い52kgの斤量となる。しかし、4歳以上馬に比べると少なくとも3kgは軽いので有利なのは変わらないため、重賞2勝目にも期待が膨らむ。

 もう1頭はロードカナロア産駒テイエムトッキュウ(牡5歳、栗東・木原一良厩舎)を狙いたい。前走は中山・ダート1200mの京葉Sを逃げ切り。芝では2勝クラスまでしか勝利がないが、母の父サクラバクシンオーの配合は今年の高松宮記念を勝ったファストフォースや、昨年の高松宮記念で17番人気3着に入ったキルロードと同じだ。

 ロードカナロア産駒は意外と人気薄の激走が多く、前述のファストフォースは12番人気だったし、昨年からの芝1200m重賞で馬券に絡んだ8頭はすべて6番人気以下、5頭が10番人気以下という注目すべきデータが残っている。「芝1200m重賞のロードカナロア産駒は人気薄こそ買い」ということ。今回出走のロードカナロア産駒でも、比較的人気にならなそうなテイエムトッキュウは絶好の狙い目だ。

 以上、今年の函館スプリントSは、ビッグアーサー産駒ブトンドール、ロードカナロア産駒テイエムトッキュウの2頭に注目したい。

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