安田記念は1年経っての成長が見込める「伏兵」に要注意 ダービージョッキー大西氏は「上位に食い込める可能性は大いにある」 (2ページ目)

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 そして、この2頭を目安にすれば、ソダシ(牝5歳)やセリフォス(牡4歳)らは差がなく、これら4頭が上位を形成するのかな、と見ています。

 特に、セリフォスは引き続きダミアン・レーン騎手が騎乗し、ソダシの鞍上は川田将雅騎手が務めます。このふたりは、今年のダービーとオークスを制した騎手。今の東京コースで最も信頼できるジョッキーと言え、その点もプラス材料となります。

 その他、別路線からジャックドール(牡5歳)やカフェファラオ(牡6歳)などが参戦。3歳馬もドルチェモア(牡3歳)とシャンパンカラー(牡3歳)といった2頭のGIホースが挑戦してきました。ただこれらは、個人的にはあくまでも伏兵候補といった位置づけで考えています。

――では最後に、大西さんが気になる穴馬について教えてください。

大西 気になる馬が、2頭います。まずは、初のマイル戦となったGIIマイラーズC(4月23日/京都・芝1600m)で2着と好走したガイアフォース(牡4歳)です。フットワークの大きい走法から、スピード競馬のマイル戦には適性面で疑いを持っていたのですが、僕の予想を大きく裏切りました。

 1分31秒5という速い決着にも難なく対応し、上がり33秒2という末脚を繰り出して勝ち馬にクビ差に迫った内容は高く評価できます。これは、フロックと受け止めず、マイル適性が高かったと判断したいですね。

安田記念での勝ち負けが期待されるイルーシヴパンサー安田記念での勝ち負けが期待されるイルーシヴパンサーこの記事に関連する写真を見る もう1頭は、イルーシヴパンサー(牡5歳)です。昨年の安田記念で1番人気に推されたように、東京コースの適性が高い馬。当時はスローの展開と後ろすぎる位置取りで脚を余す格好で8着に敗れましたが、経験を積んで「来年にはまた、チャンスがあるだろう」と思っていました。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る