オークスでリバティアイランドを逆転するのは? 穴党記者の狙いは阪神JF、桜花賞で惨敗した実力馬の大反撃 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 しかし、オークスに向けては、馬体写真を見ても前回より締まっていますし、調教の動きも前回よりフットワークが弾んでいて、躍動感があります。桜花賞当時に比べて、明らかに一段階よくなっています。ここに照準を合わせてきたと思えば、前走の大敗も度外視できます。

 また、父がハービンジャーで距離延長がプラスになった姉ナミュール(桜花賞10着→オークス3着)以上に、父がキタサンブラックのこの馬は、体型もスラッとしていますし、距離もこちらのほうがこなせるように思います。

 レースで行きたがる面もあるので、そこはポイントになるかと思いますが、噛み合いさえすれば、潜在能力では引けを取りません。人気が急落しているここは、大いに狙い目です」

 木村記者が注目するもう1頭は、ドゥーラ(牝3歳)だ。

「ここ2走の負け方は、確かに不可解なんですよね。馬体も稽古も悪くなかったですから。2走前のGIIチューリップ賞(15着。3月4日/阪神・芝1600m)は不利もあって、展開も向かなかったのでまだわかるのですが、桜花賞(14着)はちょっと......。負け方が不甲斐ないというか、余りにも......という感じがあります。

 そうは言っても、そもそもGIII札幌2歳S(9月3日/札幌・芝1800m)の勝ちっぷりからして、オークスのほうがいいタイプだと思っていましたから、見直す余地はあると考えています。その札幌2歳Sでは、(阪神JF3着、桜花賞5着の)ドゥアイズ(牝3歳)に楽勝。トップレベルで勝ち負けできる能力は間違いなく秘めています。

 ラヴェル同様、2歳時に重賞を勝ったあとに惨敗を繰り返しているので、早熟と見られてもおかしくないですが、馬の雰囲気を見ていたら、このまま終わる馬とは思えません。これまでも続けて狙っているので、『いい加減にしてくれ!』といった思いもありますが(笑)、そこは一旦目をつぶって、再び期待したいところ。むしろ、こんなに人気がないのなら、狙わない理由がありません」

 いよいよ迎えるオークス。桜花賞に続いて、リバティアイランドが驚異的な強さを見せるのか。はたまた、思わぬ馬の逆転劇が見られるのか。後者であれば、ここで名前を挙げた2頭にも要注意である。

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