「1強ムード」のオークスで気になる良血馬2頭 デビュー3戦目での制覇が期待される、名牝の血を引く馬も (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭はミッキーゴージャス(牝3歳、栗東・安田隆行厩舎)を挙げる。同馬は母ミッキークイーンがオークス馬で、秋華賞も勝った名牝。その2番仔である同馬は、今年2月19日の遅いデビュー戦(小倉・芝2000m)を5馬身差で圧勝後、続く前走の1勝クラス(中山・芝1800m)を1馬身1/4差で勝ち、2戦2勝でここに臨んでくる。

 父ミッキーロケットはキングカメハメハ産駒で、現役時代はGⅠ宝塚記念(芝2200m)のほか、GⅡ日経新春杯(芝2400m)も勝利していて重賞2勝。現3歳が初年度産駒なので、産駒のオークス出走は初となる。

 ただ、キングカメハメハの系統は2010年の直仔アパパネを皮切りに、2018年は1着アーモンドアイ(父ロードカナロア)で2着がリリーノーブル(父ルーラーシップ)、2022年は1着スターズオンアース(父ドゥラメンテ)で2着がスタニングローズ(父キングカメハメハ)と、キングカメハメハ系で"ワンツーフィニッシュ"を飾った。キングカメハメハ、ロードカナロア、ルーラーシップ、ドゥラメンテと、異なる主要種牡馬が結果を出しており、このレースの適性は非常に高いと言える。

 デビューから約3カ月でのオークス制覇を目指すわけだが、過去には1982年3月7日デビューのシャダイアイバー、2006年2月26日デビューのカワカミプリンセスと、ミッキーゴージャスより遅いデビューでオークスを制した馬もいる。デビュー3戦目の優勝となれば史上最少キャリア記録を塗り替えることになるため、その記録達成にも期待したい。

 以上、今年のオークスはペリファーニア、ミッキーゴージャスの良血馬2頭に注目したい。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る