アンカツが選び抜いた「3歳牡馬番付」大混戦の皐月賞&ダービーで勝ち負けを演じるのはどの馬だ? (2ページ目)

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo
  • photo by Sankei Visual

この記事に関連する写真を見る横綱:ソールオリエンス(牡3歳)
(父キタサンブラック/戦績:2戦2勝)

 今年の3歳牡馬には、飛び抜けた馬がいない。全体のレベルは決して低くないと思うが、「こいつが主役だ!」という中心的存在は見当たらない。

 そんななかで、横綱と評価したのはこの馬。まだキャリア2戦でわからないところもあるけれど、GIII京成杯(1月15日/中山・芝2000m)のレースぶりが圧巻だった。

 道中5番手を追走し、3コーナー過ぎから余裕を持って進出。4コーナーでは外へ膨らんでしまったものの、そこから仕掛けて直線半ばで先頭に立ち、そのまますんなり勝ってしまった。最後の直線だけで、後続を2馬身半突き放した末脚は際立っていた。

 460kg台の馬体は大きくもなく小さくもなく、"走る馬"としては理想的な体つきをしている。この先、もっと幅が出てくれば、さらに強くなるのではないか。

 東京でも、中山でも勝利を飾っており、どんな舞台にも対応できて、距離の融通も利きそう。皐月賞でいいレースをすれば、ダービーでも有力視できる。京成杯はクラシックとの関連が薄いと言われるが、今年の勝ち馬は侮れないと思うよ。


大関:タスティエーラ(牡3歳)
(父サトノクラウン/戦績:3戦2勝、着外1回)

 この馬は、2戦目のGIII共同通信杯(2月12日/東京・芝1800m)のレースぶりに見どころがあった。4着に敗れたが、前にいた馬がワンツーを決めたスローの展開とあって、中団待機の同馬には流れが向かなかっただけ。最後に上位を追い詰めた上がり33秒台の脚は光っていた。

 スローペースのなか、動きたいところでスッと動けなかったのはキャリアの浅さ。それだけに「次はよくなる」と思って、続いてGII弥生賞(3月5日/中山・芝2000m)に挑むとなった時には、この馬は「いいよ」といろんなところで推奨した。

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