大阪杯で「穴党記者」が狙うのは人気落ちの実力馬2頭 超一線級不在で巻き返しはある

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GI高松宮記念は12番人気のファストフォースが制して、今年も大波乱の幕開けとなった春のGIシリーズ。続いて今週行なわれるのは、古馬の「中距離王決定戦」となるGI大阪杯(4月2日/阪神・芝2000m)だ。

 2017年にGIへ昇格して以来、今回で7回目。GIとなった直後は、キタサンブラック(2017年)、スワーヴリチャード(2018年)が1番人気に応えて戴冠を遂げたが、その後は1番人気が4連敗中。連対も果たせておらず、"荒れるGI"のひとつとして認知されつつある。

 その背景について、日刊スポーツの太田尚樹記者が解説する。

「2021年こそ、コントレイルやグランアレグリアなど豪華メンバーが集まりましたが、(同時期に行なわれる)賞金の高いドバイ国際競走との兼ね合いもあって、基本的に大阪杯は超一流馬の参戦が少ないレースです。その分、抜けた存在のいない拮抗したメンバー構成となりやすく、波乱傾向にあります。そして今年も、そうした印象が強いです」

 現に今年も、昨年の年度代表馬であるイクイノックスをはじめ、パンサラッサ、シャフリヤール、ドウデュース(出走取消)、ヴェラアズール、ジオグリフ、ダノンベルーガといったトップクラスの馬たちが、先週行なわれたドバイワールドカップデー(現地時間3月25日)に参戦。一線級の馬たちが不在で、混戦模様にある。

 さらに太田記者は、波乱となる要因についてこう語る。

「舞台となるのが、紛れの多い阪神内回りの芝2000mだからです。よって、伏兵馬の台頭が頻繁に見られるわけです」

 そこで、太田記者は今年もひと筋縄とはいかない一戦と見て、2頭の穴馬に注目する。

「まず気になるのは、ダノンザキッド(牡5歳)です。前走のGII中山記念(2月26日/中山・芝1800m)では、2番人気に推されながら11着と大敗を喫しましたが、発走前にゲートを潜ってしまい、レースでも平常心を欠いてしまいました。ですから、この一戦は度外視していいと思います。

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